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東南アジア、「中国依存」で払う高いツケ

2017年9月12日(火)10時33分

<中国経済と一蓮托生>

中国への経済的依存度が高まること自体も不安要因だ。インドネシアやフィリピンはそれぞれ第2・四半期の成長率が5%と6.5%に達したが、個人消費の伸びが出遅れているほか、中国以外の国からの投資は鈍っており、証券投資も同様だ。

タイの第2・四半期成長率は3.7%だが、通貨バーツが上昇して輸出に下押し圧力が掛かっている。フィリピンペソは経常黒字縮小への警戒感から下落している。

もし中国経済が減速すれば、タイやマレーシアなど輸出依存度の高い国は深刻な打撃を受けるだろう。

BNPパリバ・アセット・マネジメントの新興市場債券部門の副ヘッド、ジャンシャルル・サンボー氏は「東南アジア諸国は中国頼みの様相を強めている」とした上で、中国経済の急減速などの事態が起きれば、そのあおりで輸出や資金調達、投資などの面で「極めて重大な」ショックを受けるだろうと指摘した。

(Marius Zaharia記者)



[香港 8日 ロイター]


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