最新記事

文学

「ノーベル文学賞らしい要素」ゼロ...「短編小説の女王」アリス・マンローは「大人のための文学作品」を書き続けた

The Master

2024年06月14日(金)15時00分
ローラ・ミラー(コラムニスト)

カナダ・トルドー首相による追悼X(旧ツイッター)

マンローの作品にはしばしば自伝的要素が見て取れるが、その性格が最も強いのは71年の連作短編集『少女たちと女性たちの人生(Lives of Girls and Women)』だ。

主人公のデル・ジョーダンは、マンロー自身と同じくオンタリオ州の田舎町でキツネ農場を営む家に育った。やがて主人公も作家になり、周囲の人々を鋭い目で観察し、文章を通じて、その人たちに誠実に向き合おうと心に決めた。

デルは「全ての小さな物事、言葉と思考の全ての層、木の幹や壁に反射する光、香り、くぼみ、苦悩、裂け目、幻想の全てを、ありのままに、そして全体を一体のものとして、永遠の輝きと共に」文章に捉えようとしたのである。

そうした作品は、文句なしに偉大な文学と言えるだろう。

©2024 The Slate Group

ニューズウィーク日本版 トランプの大誤算
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年4月14号(4月7日発売)は「トランプの大誤算」特集。国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送米・イラン・仲介国、45日間停戦の条件について

ビジネス

午前の日経平均は続伸、イラン停戦への期待で5万40

ビジネス

午前のドルは159円半ばへ小幅安、イラン停戦協議の

ワールド

スペースX、次回のスターシップ打ち上げを5月に延期
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    エリザベス女王が「リリベット」に悲しみ、人生で最…

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    タブーを覆した65歳 「真の自由な女性」ブリジット…

  • 5

    「見せたら駄目」──なぜ女性の「バストトップ」を社…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    「自由すぎる王族」レディ・アメリア・ウィンザーが「…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    セレブたちがハロウィンに見せた本気コスプレ、誰が…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準

特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準

2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ