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「遺書は用意した?」 歩いて野生動物に会いに行くウオーキングサファリに参加したら

How to Survive a Walking Safari

2019年08月13日(火)17時45分
ポーラ・フローリッチ(作家)

アフリカの大地を徒歩で行くサファリは心臓がバクバク ROBIN POPE SAFARIS

<ジープからのぞき見るだけでは物足りない? 本当の野生を体験したければ徒歩サファリが一番>

「もしかして自殺願望?」「本気?」「遺書は用意した?」

ザンビアのサウス・ルアングア国立公園を歩いて野生動物に会いに行くと打ち明けたら、友人たちにそう言われた。

安全なジープで回る一般的なサファリは、最初のうちこそワクワクするけれど、3日目には何時間も車に乗り続けることに飽きてしまう。獲物を狙うライオンの一団にでも遭遇すれば話は別だけれど。

そんな普通のサファリは何度も経験していたから、私は最近注目のウオーキングサファリに挑戦したくなった。そこで同国立公園の近くにあるロビン・ポープ・サファリのツアーに予約を入れた。

初日は、まず普通のジープによるサファリを体験した。途中でライオンの一団に囲まれたときは、これが徒歩だったらどうなるかと心配になった。

しかし、10年以上ほぼ毎日ウオーキングツアーを率いてきたというマネジャー兼ガイドのフレッド・フィリ(37)は言った。「ライオンやヒョウ、興奮したゾウの群れ、バファロー。いろいろな動物に徒歩で遭遇したが、一度も、誰も襲われたことはない。秘訣は周到な準備と、草原の賢い歩き方だ」

「分かった」と言いながらも、正直言って私は不安だった。それはともかく、人間がアフリカの草原を歩くときにはいくつかの注意が必要だ。

まず、出発は早朝に。夜間に狩りをする肉食獣は、午前中なら眠っている可能性が高い。ただし午後の3時には切り上げること。目を覚ました肉食獣が空腹に気付く時間帯だ。

派手な色の服は避け、1列になって歩く。先頭には銃を持ったガイドが立つ。大きな声は出さない(動物が逃げてしまうから)。そして腹をすかせたライオンに出合ったら、慌てずにガイドの指示に従うこと。

ライオンも襲撃モードに

ウオーキングサファリの初日は穏やかだった。フレッドに案内されて、私は遠くからインパラやプクなどの草食動物を見ることができた。ちなみにフレッドによれば、こうした動物のふんは貴重な情報源だ。その動物がどこにいて、何を食べ、どんな健康状態でいたか。そんなことが、ふんから分かるそうだ。

私たちは数十年前の密猟で荒らされた地域にも行った。

「昔は10万頭以上のゾウと4000頭以上のクロサイがいた」と、フレッドは言う。「ゾウは何でも壊す。樹皮を食べ、体をこすりつけるので大きな木も倒れる。でもゾウのふんに含まれた種から芽が出て、樹木は生き返る。しかし76年からの10年で、密猟によりゾウの90%とサイの100%が殺された。だから、もう樹木も生き返らない」

その後、ゾウの個体数は復活し、今では2万6000頭を超える。ただしサイは戻らない。戻せば、密猟者が戻ってくるだけだから。

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