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タブーを覆した65歳 「真の自由な女性」ブリジット・マクロンの魅力を伝記著者が明かす

2018年07月31日(火)13時30分
西川彩奈(フランス在住ジャーナリスト)

どんな状況でも自由でいる秘訣とは? Charles Platiau-REUTERS

<フランス女性に勇気と希望を与え続けるブリジット・マクロン仏大統領夫人。伝記作家のマエル・ブルン氏が紐解く、ブリジット夫人の5つの「魅力」のキーワード>

年下の夫と手をつなぎ、水着を着て海岸を歩く完璧なプロポーションの60代女性――。これは、バカンス中のエマニュエル・マクロン仏大統領とブリジット夫人を、週刊誌パリ・マッチが表紙に掲載した写真だ。この表紙をキオスクで目にしたフランス中の女性が、衝撃を受けた。「女性が男性よりも年上の妻(彼女)でいること」へのタブーが覆され、「年齢に関係なくセクシーでいることができる」と、明確に証明されたからだ。

ブリジット・マクロンの国民的人気は、「ブリジット・マニア」や「フェノメノン・ブリジット」と呼ばれ、一大現象となった。

(話題になったパリ・マッチの表紙)


ブリジット・マクロンはフランス北部の都市アミアンで生まれ、老舗チョコレート店の末っ子として育った。教師をしていた頃、25歳年下だった現在のエマニュエル・マクロン仏大統領と恋に落ち、2007年に結婚。2017年、64歳でファーストレディーとなった。

そんな彼女の人柄に迫った伝記本が『Brigitte Macron l'affranchie (Archipel) 』だ。2018年1月の発売以来、1万6000冊と飛ぶように売れ、1年と待たずして6カ国語に翻訳された。今回、著者でジャーナリストのマエル・ブルン氏が、ブリジット・マクロンの魅力を『ニューズウィーク日本版ウェブFor WOMAN』に語った。

ブルン氏はこの本を書くために、毎週ブリジット夫人の地元アミアン、初めの夫と結婚生活をおくったストラスブール、夫人が休暇を過ごしたル・トゥケ・パリ・プラージュに通い、当時交友関係にあった同級生や同僚、元生徒に「ブリジット夫人の秘話」を聞き出すことに成功した。

現地調査の末、見えてきたブリジット・マクロンの真の魅力とは如何なるものだったのか?

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ブリジット夫人の伝記本『Brigitte Macron l'affranchie (Archipel) 』著者で、ジャーナリストのマエル・ブルン氏。(Photo:Maëlle Brun)

キーワード1:自由

「ブリジット・マクロンは真の『自由な女性』だ。ブルジョワ家庭に育ち、家業を継いでほしかった実家の期待に反して、教師になる道を選んだ。恋愛においても、世間の目を恐れずに『3人の子どもの母が夫のもとを去って、25歳下の元生徒と結婚する』という選択を突き進んだ。

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