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音楽

人はなぜ特定の曲を聴くと昔のことを思い出す?

That Special Song

2026年4月6日(月)13時20分
アリス・コリンズ (ライフ・トレンド担当)
10代前半〜20代前半の人格形成期に聴いた曲は脳に深く刻まれる VIDI STUDIO/SHUTTERSTOCK

10代前半〜20代前半の人格形成期に聴いた曲は脳に深く刻まれる VIDI STUDIO/SHUTTERSTOCK

<思い出の曲で記憶がよみがえる脳内の仕組みとメンタルヘルスへのメリット>


▼目次
思い出すのは当時の自分

ちょっと聴いただけで若き日の記憶がよみがえり、笑顔になったり涙が出たり。誰しもそんな曲があるはず。子供時代に大好きだったテレビ番組の主題歌や高校時代に踊りまくったディスコソング、あるいは失恋の痛手を癒やしてくれた愛のバラードなどだ。

こうした現象を、心理学の世界では「神経ノスタルジア」(neural nostalgia)と呼んでいる。つまりノスタルジアには脳内で分泌される化学物質が関与しており、それが気分を高めたり落ち着かせたり、深い記憶を呼び覚ます働きがあるらしい。

カナダ・バンクーバー在住の心理療法士で起業家のニッキー・ロイによれば、脳は聴覚への刺激を特定の強い感情を伴う記憶に結び付ける。その結果、脳の快楽回路が活性化され、ドーパミン、セロトニン、オキシトシンなどのホルモンが放出されて「いい気持ち」になれる。

「たとえ音楽が特定の記憶を呼び起こさなくても、神経伝達物質が急に増えれば感覚に影響が出る。連想される記憶が悲しみや痛みを伴うものであれば、つらい感情がよみがえることもある」

ロイによると、神経ノスタルジアに曲のジャンルは関係ないが、思春期から20代前半に影響を受けた音楽で起きることが多い。

人格が形成される時期に「感情的に極めて重要な意味を持った音楽」が最も有効だが、印象深い記憶や時期に関連する音楽なら何でもノスタルジアを引き起こすそうだ。

「感情をコントロールするための心理的アプローチとして、音楽はとても強力なツールだと思う。私たちのメンタルヘルスは複雑で、音楽がこんなにパワフルなのは本当に素晴らしいことだ」

この現象を経験しながらも、その仕組みはあまり理解されていない。だからロイがインスタグラムに投稿した解説動画は230万回も再生された。

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