プレスリリース

世界初、総務省の国内電波法に準拠する 60GHz帯パルス方式ミリ波センサの工事設計認証を取得

2021年11月25日(木)17時00分

 アルプスアルパイン株式会社(TOKYO 6770、代表取締役社長執行役員:栗山 年弘、本社:東京、以下「アルプスアルパイン」)は2021年10月15日に、総務省の国内電波法に準拠する60GHz帯パルス方式ミリ波センサの工事設計認証を取得しました。同年8月31日の国内電波法改正により日本国内での60GHz帯パルス方式ミリ波センサの利用が認められて以来、これに準拠した同認証取得は世界で初めてとなります。これにより、日本国内での60GHz帯パルス方式ミリ波センサの量産・販売が可能となります。アルプスアルパインのパルス方式ミリ波センサは、既に自動車向けにテールゲート用キックセンサや幼児の置き去り検知といった用途で海外自動車メーカーへの採用が決まっており、来年以降の納品予定です。今後は国内自動車市場での拡販活動を推進するとともに、製品の高性能化や自動車市場以外の幅広い用途への開発・拡販も進めることで、ミリ波技術を用いた多様なアプリケーションによる人々の安全・快適・感動に貢献するソリューション提供を目指します。
          ◆       ◆       ◆


画像 : https://newscast.jp/attachments/FPSIkfqKd3b1udWd9rMK.png


 ミリ波センサとは、周波数が30GHz~300GHzの電波を発して対象物から反射してきた電波を受信することで、その対象物の位置や速度、動態などを検知する電子部品です。自動車において、自動運転機能の実現やドライバーの動態把握を始めとした乗車者の安全・快適な移動に貢献する多様な車室内モニタリングへの活用が見込まれています。自動車市場以外でも、スマート家電のジャスチャー検知をはじめ、介護・保育施設での心拍・呼吸数といった生体情報検知など、幅広い用途での応用が期待されています。
 
 中でも60GHz帯は、ほかの周波数帯に比べ広帯域が利用できるため高い検知精度が実現できることに加えて、グローバルで用途制限が低いため(例えば、79GHz帯は欧米では自動車の車外センシング用途に利用が限定されている)、世界各国で幅広い用途への使用が可能な周波数帯となっています。このような背景から60GHz帯ミリ波センサの需要は世界的に高まっており、欧州・米国などでは日本に先んじて、60GHz帯でのミリ波センサの利用が電波法で承認されています。
 ミリ波センサにはFMCW方式※1とパルス方式※2があります。FMCW方式のミリ波センサは、探知距離の長さから主に自動車の自動運転機能実現に向けた車外検知用途として開発が進み、パルス方式は、探知距離は短くも、低消費電力かつ小型、他センサに干渉しにくい共存性の高さなどから、自動車の車室内検知や自動車向け以外の幅広い用途での活用が期待されています。
 日本では2020年1月に、国内電波法にて60GHz帯におけるFMCW方式の利用が先行して承認されました。その後にパルス方式の有効性や幅広い用途での応用可能性が認められ、2021年8月31日の国内電波法改正によりパルス方式ミリ波センサの利用も承認されました。これに伴い同年10月15日に、アルプスアルパインは世界で初めて、国内電波法に準拠した60GHz帯パルス方式ミリ波センサの工場設計認証※3を取得しました。
 アルプスアルパインのパルス方式ミリ波センサは、既に自動車のテールゲート用キックセンサや幼児の置き去り検知といった用途で海外自動車メーカーへの採用が決まっており、来年以降の納品を予定しています。今回の認証取得により、このパルス方式ミリ波センサについて、海外のみならず国内での量産・販売が可能となります。
 なお、アルプスアルパインは、高周波技術においては戦後のラジオ向け製品開発から60年以上にわたる長年の知見に加え、40年以上の高周波CAE※4技術の自社開発経験、さらには60~90GHzの評価設備および100GHzまで評価可能な東日本最大級の評価センターを有する強みがあります。
また、株式会社グローバルインフォメーションの市場調査レポート「ミリ波技術の世界市場 - 2025年までの予測:スキャナーシステム、通信設備」※5によると、世界のミリ波技術の市場規模は、年平均成長率20.8%で推移し、2021年の18億米ドル(約2,051億円)から2026年には47億米ドル(約約5,355億円)の規模に成長すると予測されています。
 今後は、本認証取得により可能となった国内自動車市場での拡販活動を推進します。また、拡大基調にあるミリ波技術の世界市場に対して、高周波技術におけるアルプスアルパイン固有の強みを生かしながら、パルス方式ミリ波センサのさらなる高性能化を進めるとともに、FMCW方式のミリ波技術の開発も継続してCASE時代の次世代自動車における幅広いニーズへ対応。さらに、民生品や産業機器向けなど自動車市場以外の幅広い用途への開発・拡販も進めることで、ミリ波技術を用いた多様なアプリケーションによる人々の安全・快適・感動に貢献するソリューション提供を目指してまいります。


※1 Frequency Modulated Continuous Wave radar(周波数変調連続波レーダー)の略。周波数変調した連続波を送信し、送信波と反射波との周波数差から物体の位置などを検知する。
※2 一定間隔で電波を間欠送信し、物体に反射して返ってくるまでの時間や周波数差から物体の位置などを検知する。
※3 特定無線設備や製品の製造プロセスが電波法令の技術基準に適合していることを証明するもの。総務大臣の登録を受けた登録証明機関のみが認証を行うことができる。
※4 Computer Aided Engineeringの略。製品開発の初期段階から、コンピュータを用いて製品の設計問題に関する評価を行う手法。
※5 株式会社グローバルインフォメーションの市場調査レポート
 「ミリ波技術の世界市場 - 2025年までの予測:スキャナーシステム、通信設備」
 https://www.gii.co.jp/report/mama1009804-millimeter-wave-technology-market-by-product.html




詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:インド「高級水」市場が急成長、富裕層にブ

ワールド

トランプ米大統領、自身のSNSに投稿された人種差別

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、リスク資産反発受け 円は衆

ワールド

トランプ氏、インドへの25%追加関税撤廃 ロ産石油
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 10
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中