シルベスター・スタローンの不器用さが『ロッキー』を完璧にした
ILLUSTRATION BY NATSUCO MOON FOR NEWSWEEK JAPAN
<映画の筋書きだけでなく、メイキングもサクセスストーリーなのが『ロッキー』。最初に観てからもう40年近くたつのに、今もずっしり心に残り続けている>
これまでの人生で、映画から多くを教わったことは確かだ。教訓の半分以上は映画から得たと誰かが書いていたけれど、さすがにそれは多すぎる。でも5分の1くらいはあるかもしれない。
もちろん、映画の全てが示唆や教訓にあふれているわけではない。観終えたら何も残っていないという映画もたくさんある。
ならばその逆に、観終えた後も何かがずっと残り続ける映画のランキングはどうなるのか。
とここまで書きながら、これはやっぱり難しいやと思い始めている。「観終えた後もずっと残り続ける」を要約すれば、「心に残るいい映画」ということになる。これについて総論的に書くには、いくらなんでも紙幅が足りない。でも1作だけ、最初に観てからもう40年近くたつのに、今もずっしり残り続けている映画がある。『ロッキー』だ。当時20代前半だった僕にとってこの映画は、明らかにリアルで衝撃的な体験だった。
無名の俳優だったシルベスター・スタローンは、低予算映画のエキストラや脇役などへの出演を続けながら、無名のボクサーが世界ヘビー級タイトルマッチの対戦相手に指名されて脚光を浴びるという脚本を書いた。プロデューサーのアーウィン・ウィンクラーが脚本に興味を示したが、スタローンは自分が主演でない限り脚本を売ることを拒否。最終的に予算が大幅にカットされることで合意して、初の主役を射止めたエピソードは有名だ。
要するに、映画だけではなく、そのメイキングもサクセスストーリーなのだ。監督はやはり(日本では)ほぼ無名だったジョン・G・アビルドセン。公開後はアカデミー作品賞など多くの賞を獲得して、世界中で大ヒットを記録した。
この映画の成功の理由は、シンプルすぎるくらいにシンプルなストーリーもそうだが、何といってもロッキー・バルボアを演じるスタローンの魅力に尽きる。
といっても、スタローンは決して演技派ではない。顔や体格はどう見ても、現れてすぐに消されるマフィアの用心棒だ。しかも(後に本人が語っているが出産の際の事故で神経が傷つけられて)、顔の一部が自由に動かなくなり、あの舌足らずなしゃべり方になってしまったらしい。
大評判作『ワン・バトル・アフター・アナザー』が感じさせるアメリカの「反復力」 2026.01.29
『私は確信する』が教える「確信」することの危うさ 2025.12.24
『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカミーノ』がすごい理由 2025.12.06
ボブ・ディランの伝記映画『名もなき者』にがっかり......彼のミューズをなぜ軽視? 2025.11.14
-
「セールスコンサルタント」日系/外資TOP企業の人事・経営層を相手に採用戦略を提案/人材サービス「紹介/教育/研修」/業界未経験歓迎
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収500万円~700万円
- 正社員
-
営業事務/メーカー 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万7,000円~
- 正社員
-
「カスタマーサクセス」外資系上場SaaS×AI・IoT日本法人/日本市場の事業成長を一緒に推進するCSMポジション「港区勤務」/IoT・M2M・ロボット
アシオット株式会社
- 東京都
- 年収400万円~1,000万円
- 正社員 / 契約社員
-
一般事務/商社 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万7,000円~
- 正社員






