アングル:緊迫のホルムズ海峡、インドLPG船は別航路で通過 海軍が護衛
写真は虫眼鏡とホルムズ海峡の地図。3月26日撮影。REUTERS/Dado Ruvic
Saurabh Sharma
[ニューデリー 31日 ロイター] - 米国とイスラエルが2月28日にイランを攻撃する前日、インド船籍のLPGタンカー「パイン・ガス」は、1週間ほどでインドに帰港する見込みで、アラブ首長国連邦(UAE)のルワイス港で荷を積み込んでいた。
しかしその後、イランが要衝ホルムズ海峡で通航を選別的に許可するようになり、同船が同海峡を無事に通過できたのは、それからおよそ3週間後のことだった。
パイン・ガスの一等航海士ソーハン・ラル氏によると、待機中に27人のインド人乗組員は毎日、ミサイルやドローン(無人機)が頭上を飛び交うのを目撃した。ロイターが確認した動画では、少なくとも5発の飛翔体が夜空を横切る様子が映っている。
ラル氏によると、インド当局は3月11日ごろの出航に備えるよう乗組員に通知していた。しかし戦闘が激化したため、航行許可が下りたのは23日になってからで、しかもホルムズ海峡の通常の航路ではなかった。
イランの革命防衛隊はパイン・ガスに対し、イラン本土近くのララク島北側の狭い水路を航行するよう指示した。ラル氏によると、インド当局とムンバイの船主セブン・アイランズ・シッピングは、全乗組員の同意が得られた場合にのみ航行を進めることで合意し、乗組員全員が同意した。革命防衛隊は通常ルートには機雷が敷設されているとして、ララク島ルートの航行を指示したという。
ラル氏によると、ホルムズ海峡通過中はインド海軍がパイン・ガスを誘導し、その後、オマーン湾からアラビア海にかけては約20時間にわたってインドの軍艦4隻が護衛にあたった。ホルムズ海峡の通過に料金は支払っておらず、革命防衛隊がパイン・ガスに乗り込むことは一度もなかった。
インド海軍はその後、インド船籍の船舶を護衛していることを確認した。インド外務省は今月、インド海軍がインドおよび他国の船舶の航路安全確保のため、数年前からオマーン湾とアラビア海に展開していると発表した。
<LPGが不足するインド>
インドはLPGを海上輸入に依存している。LPGは国内では調理用燃料として一般的に使われている。
4万5000トンのLPGを搭載したパイン・ガスは、当初は西海岸のマンガロール港で荷揚げする予定だった。しかしインド当局は、東海岸のヴィシャーカパトナム港とハルディア港で半量ずつ荷揚げするよう指示した。
イランは、中国、ロシア、インド、イラク、パキスタンなど「友好国」に対し、ホルムズ海峡の通航を許可していると述べている。
インド船6隻がすでに同海峡を通過した一方、約485人のインド人船員を乗せたインド船籍の船舶18隻が依然としてペルシャ湾内にとどまっている。
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