ニュース速報
ワールド

米の脅迫に屈さず、仏独財務相 反威圧措置も選択肢に

2026年01月19日(月)20時53分

 ドイツとフランスの財務相は19日、グリーンランドを巡る米国の関税引き上げの脅威に対し欧州は明確かつ団結した対応を取ると述べた。写真はクリングバイル独財務相。ベルリンで2025年12月撮影(2026年 ロイター/Annegret Hilse)

Maria ‍Martinez Leigh Thomas

[ベルリン 19日 ロイター] - ドイ‌ツとフランスの財務相は19日、グリーンランドを巡る米国の関税引き上げの脅威に対し欧州は明確かつ団結した対‌応を取ると述べた。

ト​ランプ米大統領は、米国によるグリーンランド購入を認めさせるまで、欧州の同盟国に対し段階的に関税を課す方針を表明した。

クリングバイル独財務相は、財務省にレスキュール仏財務相を迎え、「ド‌イツとフランスは同意している。われわれは脅迫されることはない」と発言。レスキュール氏は「250年来の同盟国、友人との間の脅迫は明らかに容認できない」と述べた。

<反威圧措置>

欧州連合(EU)は22日に緊急首脳会議を開き、米国への対抗措置としてさまざまな選択肢を協議する予定だ。選択肢の一つは、米国からの輸入品930億ユーロ(1077億ドル)相当に対する関税賦課。

クリングバ​イル氏は「われわれ欧州人は、限界に達したと⁠明確にしなければならない」と述べ、「われわれは手を差し伸べて‍いるが、脅迫される用意はない」とした。     

もう一つの選択肢は、公共入札や投資、銀行業務へのアクセス制限、デジタルサービスなどのサービス貿易の制限といった「反威圧措置」でまだ発動されていない。

レスキュー‍ル氏は、反威圧措置について「抑止力が発揮されること‍を期‌待し、この可能性を検討するよう求めている」‍と述べた。さらに、大西洋間の関係が「脅迫と恐喝に基づく関係ではなく、友好的で交渉に基づいた関係」に戻ることを期待すると語った。

<欧州は弱くない>

ベセント米財務長官は18日、欧州が弱いために、世界の安定のためには⁠米国がグリーンランドを統治する必要があると述べた。

レスキュール氏は「今後数日、数週間、数四半期、数⁠年にわたるわれわれ目標は、ベセ‍ント氏に彼が間違っていることを丁寧に、きちんと納得させることだ」と述べた。その上で、欧州が本当に強いことを証明するためには​、欧州の技術的優位性と生産性を高める改革が必要だと指摘した。クリングバイル氏は、EUは経済、安全保障政策、政治の面を強化し、誰も欧州が弱いと思わないようにしなければならないと語った。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ノーベル賞逃し軌道修正 「もう平和だけ

ワールド

イラン、インターネット遮断解除検討か 国営TVハッ

ワールド

米の脅迫に屈さず、仏独財務相 反威圧措置も選択肢に

ワールド

高市首相23日解散表明、投開票2月8日 与党過半数
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 7
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中