ニュース速報

ワールド

インドネシア、電池供給網で320億ドルの投資見込む=調整相

2023年05月30日(火)18時23分

[ジャカルタ 30日 ロイター] - インドネシアのルフット調整相(海事・投資担当)は30日、電池供給網に関連するプロジェクトについて、2026年までに319億ドルの投資を受ける可能性があるとの見方を示した。

同国は電気自動車(EV)用電池に使われるニッケルの資源が豊富。付加価値の高い生産を促すため、下流部門への投資を増やし、経済成長を押し上げたい考えだ。

ジャカルタで開催されたSMMインドネシア・ニッケル・コバルト会議で述べた。

ルフット氏によると、電池供給網プロジェクトでは、カリマンタン地域に123億5000万ドル、北マルク地域に97億8000万ドル、スラウェシ地域に98億4000万ドルの投資が見込まれる。

政府は、温室効果ガスの排出を懸念する投資家に配慮し、北カリマンタン州の工業団地は「グリーン」だとアピール。同団地では水力発電を利用する計画で、複数の企業がアルミニウムの生産を予定している。

ルフット氏は、同工業団地の電池の生産能力が計265ギガワット時に達する可能性があると指摘。石油化学、鉄鋼、アルミナ、シリコン産業の企業が進出する可能性もあるとしている。

同氏は環境・社会・ガバナンス(ESG)の基準強化を促す方針も表明。「(ESGの基準に)従わない産業は閉鎖する」と述べた。

また、ニッケルやコバルトの中間原料を回収する技術であるHPAL(高圧硫酸浸出)については、深海テーリング投棄と呼ばれる海洋廃棄を認めないと主張。廃棄物を有用な原材料に変えることを奨励すると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏「停戦合意ならプーチン氏との会談不要

ビジネス

5月のNY州製造業業況指数マイナス9.2、支払い価

ワールド

イスラエル軍のガザ攻撃で70人超死亡、ヨルダン川西

ワールド

トランプ氏、UAE到着 カタールでは米軍基地への1
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新研究が示す運動との相乗効果
  • 2
    宇宙から「潮の香り」がしていた...「奇妙な惑星」に生物がいる可能性【最新研究】
  • 3
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習い事、遅かった「からこそ」の優位とは?
  • 4
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食…
  • 5
    戦車「爆破」の瞬間も...ロシア軍格納庫を襲うドロー…
  • 6
    宇宙の「禁断領域」で奇跡的に生き残った「極寒惑星…
  • 7
    対中関税引き下げに騙されるな...能無しトランプの場…
  • 8
    サメによる「攻撃」増加の原因は「インフルエンサー…
  • 9
    トランプに投票したことを後悔する有権者が約半数、…
  • 10
    「2025年7月5日天体衝突説」拡散で意識に変化? JAX…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新研究が示す運動との相乗効果
  • 3
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 6
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 9
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 10
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中