米との核対立リスク「着実に高まる」、ロシア高官が警告＝タス通信

　ロシア外務省のウラジーミル・エルマコフ不拡散・軍備管理局長は、核保有国である米国とロシアの直接的な軍事衝突のリスクが着実に高まっていると述べた。２０１８年４月、ジュネーブで撮影（２０２３年　ロイター/Denis Balibouse）

[２５日 ロイター] - ロシア外務省のウラジーミル・エルマコフ不拡散・軍備管理局長は、核保有国である米国とロシアの直接的な軍事衝突のリスクが着実に高まっていると述べた。国営タス通信が２５日に報じた。

米側がロシアに対する振る舞いを通じてリスクを高めていると非難し、「米国がロシアと対立する現在の路線を続け、直接の軍事衝突寸前まで事態をエスカレートさせれば、ＳＴＡＲＴ（戦略兵器削減条約）の運命は必然的に決まるかもしれない」と述べた。

その上で「現在最も深刻な脅威は、核保有国間の直接的な軍事衝突によって核がエスカレートする危険性と関連している」とし、「そうしたリスクは着実に増大している」と語った。

さらに、米ミサイル迎撃システムの世界的な拡大は「戦略的安定を明らかに損なう」と主張し、ロシアと中国は西側が拡大に関与している可能性を検証すると述べた。