ニュース速報

ワールド

WTO紛争解決制度、24年までの是正望む=米高官

2023年01月27日(金)13時39分

 1月26日、米通商代表部(USTR)次席代表で世界貿易機関(WTO)大使のマリア・ペイガン氏(写真)は、WTOの紛争解決制度の改革に向け米国は各国との協議の第3段階に入っており、同制度が2024年末までに完全に機能させることを目指していると、ロイターに述べた。写真はジュネーブで撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse )

[ジュネーブ 26日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)次席代表で世界貿易機関(WTO)大使のマリア・ペイガン氏は26日、WTOの紛争解決制度の改革に向け米国は各国との協議の第3段階に入っており、同制度が2024年末までに完全に機能させることを目指していると、ロイターに述べた。WTO改革の非公式協議について同氏が公に発言するのは初めて。

WTOの紛争処理機関の最終審に当たる上級委員会は、トランプ前政権が委員任命に反対したことから2年以上も機能不全に陥っている。バイデン政権も委員の指名承認を求めるWTO加盟国からの要請を拒絶し、代わりに紛争解決制度を見直すための交渉を主導している。

ペイガン氏は「24年までに(紛争解決制度を)完全に機能させることが目標」で、米国は改革に「非常に熱心に」取り組んでいると強調。

上級委の復活は可能かとの質問には「多くの見直しが必要」と応じ、復活の可能性を排除しなかった。米国はWTOの手続きに時間がかかる点などを批判し、自国に不利な最近の一部裁定に異議を唱えている。

ペイガン氏によると、この1年に70カ国超が参加した協議では、具体的な提案につながる可能性のある改革案12件を議論。詳細には触れなかったが、調停など正式な紛争に代わるものが含まれるもようだ。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正-野村HD、国内初のVC投資型デジタル証券発行

ワールド

仏大統領が訪中へ、脅威に対処しつつ技術へのアクセス

ワールド

アングル:トランプ政権のAIインフラ振興施策、岩盤

ビジネス

中国万科の債券価格が下落、1年間の償還猶予要請報道
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 2
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 3
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果のある「食べ物」はどれ?
  • 4
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 5
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 8
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 9
    600人超死亡、400万人超が被災...東南アジアの豪雨の…
  • 10
    メーガン妃の写真が「ダイアナ妃のコスプレ」だと批…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中