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豪中銀、0.25%利上げし10年ぶり高水準に 追加引き締め予想
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げ、3.10%とした。10年ぶりの高水準となる。写真はシドニー中心部の中銀本部前で2018年2月撮影(2022年 ロイター/Daniel Munoz)
[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げ、3.10%とした。8会合連続の利上げで、政策金利は10年ぶりの高水準となった。
中銀は、政策の道筋は事前に決まっていないが、今後追加の引き締めが必要になるとの見通しを改めて表明。今後の利上げの規模とタイミングについては、データと中銀理事会のインフレ・労働市場見通しに基いて判断すると述べた。
市場は今回の理事会で25bpの利上げが決まるとの予想に傾いていたが、一部で利上げ停止のリスクも指摘されていた。25bpの利上げは3会合連続。
この日の理事会は今年最後で、次回は来年2月の開催となるため、中銀は今年5月以降に実施した計300bpの利上げの影響を見極める時間を得る。
中銀の政策発表後、豪ドルは1豪ドル=0.6735米ドルに上昇。声明が予想したほどハト派的でなかったと受け止められた。
市場は政策金利が来年7月までに約3.6%でピークに達すると予想。中銀発表前の3.5%から若干上昇した。
チャーマーズ財務相は金利決定後の会見で「利上げの影響がこの先出てくる」と指摘し、世界経済の低迷や金利上昇の影響で来年は経済活動が低調になり、成長鈍化が見込まれると述べた。
BISオックスフォード・エコノミクスのマクロ経済予測部門責任者のショーン・ラングケーク氏は「きょうの声明からは、利上げサイクルを終えたという感じはうかがえない。声明のトーンを踏まえ、23年初頭に少なくとも50bpの利上げがあると引き続き予想する」と述べた。
中銀は以前、世界的なリセッションが差し迫っていることから、引き締めをスローダウンさせ、積極的な引き締めが消費支出に及ぼす影響を見極めたいとの考えを示唆していた。また必要に応じてより大幅な利上げを実施したり一定期間金利を据え置く意向も示している。
雇用情勢はなお逼迫している。10月の失業率は50年ぶりの低水準となる3.4%。7─9月の賃金の伸びは13年以降で最も高く、さらなる加速が見込まれる。
一方、これまでの利上げが既に景気を冷やし始めた可能性を示す兆候も出ている。10月の消費者物価指数(CPI)は伸びが鈍化した。ただ、月次の物価統計は光熱費が対象に含まれておらず、第4・四半期CPIは約8%に加速すると予想されている。