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EXCLUSIVE-インドのロシア産石炭購入がここ3週間で急増、3割値引きも提示
インドのロシア産石炭や関連製品の買い付けが6月15日までの20日間で3億3117万ドル相当と、前年同期の6倍以上に急増した。西側諸国が対ロシア制裁を強めていることで、ロシア系輸出業者が最大3割の値引きを提示しているという。写真は石炭の積み下ろしをする労働者。インド北部チャンディガルで2014年7月撮影(2022年 ロイター/Ajay Verma)
[ニューデリー 18日 ロイター] - インドのロシア産石炭や関連製品の買い付けが6月15日までの20日間で3億3117万ドル相当と、前年同期の6倍以上に急増した。インド政府の未発表データをロイターが閲覧した。西側諸国が対ロシア制裁を強めていることで、ロシア系輸出業者が最大3割の値引きを提示しているという。商社筋2人の話などで明らかになった。
同期間にインドの製油業者が購入したロシア産石油も22億2000万ドルと、前年同期の31倍以上に急増していた。
商社筋によると、ロシア石炭輸出大手スエクやカルボ・ワン(キプロス拠点)のアラブ首長国連邦ドバイやシンガポール部門から、石炭価格の25─30%値引きが提示されている。輸送費高騰にもかかわらず、あるインド石炭商社のまとめた船舶輸送データによれば同国のセメント会社や鉄鋼企業や商社などが注文に飛びついている。
商社筋によると、ロシアの輸出業者は以前から支払いルートをふんだんに持っていた上に、現在はインドのルピー建てやUAEのディルハム建ても受け入れている。この関係者は「値引きは魅力的だ。ロシア産石炭購入の増加傾向はこれからも続くだろう」と述べた。
もう一人の商社筋によると、スエクのシンガポール部門はドル建ての支払いも受け入れている。
ロイターの計算によると、15日までの約3週間のインドによるロシア産石炭の日量平均購入額は1655万ドル。ロシアがウクライナに侵攻した2月24日からの3カ月間では同771万ドルで、ここにきて一気に2倍以上になったことになる。
15日までの20日間のインドによるロシア産石油の日量平均購入額は1億1086万ドルで、5月26日までの3カ月での同3116万ドルに比べ3倍以上も増加した。
リフィニティブ・Eikonの船舶追跡データに基づくと、インドのロシア産石炭の輸入は今月が過去少なくとも7年半で最も多いと予想され、こうした大量買いはこれからも続く流れとみられる。大量のロシア産石炭はインドに5月第3週から到着し始めていたことも分かった。
インド政府はロシア産品の購入を供給多様化の一環として正当化している。ロシア産品の購入が世界で突然止まれば、世界的に価格が上昇しインドの消費者に打撃を与えるとも主張している。