ニュース速報

ワールド

韓国大統領、処理水放出決定で国際海洋法裁判所への提訴検討を指示

2021年04月14日(水)19時40分

 4月14日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(写真)は、日本政府による福島原子力発電所処理水の海洋放出決定を巡り、当局に国際海洋法裁判所提訴に向けた方法を検討するよう指示した。写真は昨年10月韓国ソウルでの代表撮影(2021年/ロイター)

[ソウル 14日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、日本政府による福島原子力発電所処理水の海洋放出決定を巡り、当局に国際海洋法裁判所提訴に向けた方法を検討するよう指示した。青瓦台(大統領府)報道官が14日、明らかにした。

日本政府は13日、福島第1原子力発電所にたまり続ける多核種除去設備(ALPS)処理水を海洋放出すると発表した。

これに対し韓国政府は、相星孝一駐韓大使を呼び厳重に抗議するとともに、省庁間の緊急会議を開いて対応を協議した。

報道官によると、文大統領は地理的に近く日本と海を共有する国として、「今回の決定には大きな懸念があると言わざるを得ない」とし、日本政府に韓国の懸念を伝達するよう相星大使に要請した。

韓国外務省は声明で、同様な懸念を米政府にも表明したと明らかにした。日本の決定について、米国務省は13日、「透明性を保ち、世界的な原子力安全基準に沿った手法を採用した」との見解を示している。

同省は中国当局者とのオンライン会議で、処理水海洋放出計画について「強い遺憾と深刻な懸念」を共有したという。

中国外務省の趙立堅報道官は14日の定例会見で、日本の決定は汚染水の海洋への廃棄という前例を作ることになると指摘。

「海は日本のごみ箱ではない。太平洋は日本の下水管ではない」と述べた。

14日、ソウルの日本大使館、釜山や済州島の日本領事館の前では政治家、地方政府関係者、漁業関係者、環境活動家による抗議活動が行われた。

25の漁業団体は、日本政府に決定の取り消しを求める抗議書を大使館に提出し、韓国政府には日本の水産物の輸入禁止を求めた。

*中国外務省のコメントを追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中東紛争4日目、攻撃広がり犠牲増加 想定以上に作戦

ビジネス

ニデック第三者委「永守氏が一部不正容認」、業績圧力

ビジネス

ユーロ圏消費者物価、2月1.9%に加速 懸念される

ビジネス

中東紛争でインフレ加速も、世界経済への打撃は軽微=
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 3
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 9
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 10
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中