ニュース速報

ワールド

中国、欧米製のコロナワクチン批判 「死亡例を意図的に軽視」

2021年01月21日(木)00時21分

欧米で開発された新型コロナウイルスワクチンを巡って、中国の国営メディアがこのところ批判を強めている。写真はイメージ。昨年11月撮影(2021年 ロイター/DADO RUVIC)

[北京 20日 ロイター] - 欧米で開発された新型コロナウイルスワクチンを巡って、中国の国営メディアがこのところ批判を強めている。

中国共産党系メディアの環球時報は15日付の社説で、米英メディアが「ファイザー製ワクチンの推進と中国製ワクチンの中傷を目的に宣伝力を駆使し、死亡例を意図的に軽視している」と批判。さらに「主要な欧米メディアは中国製ワクチンに関する不利な情報を大々的に報道し、国民に与える影響を増長しようとしている」とした。

環球時報は過去1週間で西側製ワクチンを批判する記事を10本以上掲載。そのうち約半数でノルウェーでの死亡例に言及した。同国では、病弱な患者ら23人がファイザー製ワクチン接種後に死亡したとの報告を受け、保健当局が調査を行っている。政府はこれまで、ファイザー製ワクチンの使用に関する方針を変えていない。

中国国営中央テレビ(CCTV)系列の中国環球電視網(中国グローバルテレビジョンネットワーク、CGTN)のキャスターは16日、ドイツでワクチン接種後に10人が死亡したという未確認の報道内容をツイッターに投稿した。

環球時報は19日、中国の専門家の話として、オーストラリアは死亡例の調査が終わるまでファイザー製ワクチンを巡る承認手続きの停止を検討すべきと報道。また「成熟した技術により比較的安全性の高い」中国製ワクチンを購入するよう求めた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、日韓などアジア歴訪 中国と「ディ

ビジネス

ムーディーズ、フランスの見通し「ネガティブ」に修正

ワールド

米国、コロンビア大統領に制裁 麻薬対策せずと非難

ワールド

再送-タイのシリキット王太后が93歳で死去、王室に
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 2
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任務戦闘艦を進水 
  • 3
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元に現れた「1羽の野鳥」が取った「まさかの行動」にSNS涙
  • 4
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 5
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 8
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 9
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 10
    アメリカの現状に「重なりすぎて怖い」...映画『ワン…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中