ニュース速報

ワールド

ベラルーシ反政権派のノーベル賞作家が出国、ドイツで治療

2020年09月29日(火)02時09分

8月の大統領選挙を巡る混乱が続くベラルーシで反政権派の運動に参加してきたノーベル賞作家のスベトラーナ・アレクシエービッチ氏がドイツに向け出国した。同氏の支持者は、出国は医学的な治療を受けるためで、政治とは関係がないとしている。8月撮影(2020年 ロイター/Vasily Fedosenko)

[ミンスク 28日 ロイター] - 8月の大統領選挙を巡る混乱が続くベラルーシで反政権派の運動に参加してきたノーベル賞作家のスベトラーナ・アレクシエービッチ氏がドイツに向け出国した。同氏の支持者は、出国は医学的な治療を受けるためで、政治とは関係がないとしている。

アレクシエービッチ氏は、公正な再選挙を求め反政権派が設立した「調整協議会」の国内に残る幹部2人のうちの1人だった。

同氏の支持者はロイターの電話取材に対し、治療と仕事のためにドイツに向かったと説明。スウェーデンのブックフェアのほか、シチリア島で行われる授賞式に出席した後、「ベラルーシに帰国する」と述べた。ただ「帰国は、ベラルーシ当局による許可次第」とも語った。

調整協議会はアレクシエービッチ氏の出国についてコメントしていない。

アレクシエービッチ氏は2015年にノーベル文学賞を受賞。在ベラルーシ・リトアニア大使館の外交官によると、ベラルーシ当局がアレクシエービッチ氏に対し何らかの措置を取った場合に備え、西側諸国の外交官が交代でアレクシエービッチ氏の自宅にとどまっていた。

ベラルーシでは8月9日の大統領選以降、抗議デモが続いており、これまでにデモ参加者1万3000人以上が身柄を拘束されている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、トランプ氏にクリスマスメッセージ=

ワールド

ローマ教皇レオ14世、初のクリスマス説教 ガザの惨

ワールド

中国、米が中印関係改善を妨害と非難

ワールド

中国、TikTok売却でバランスの取れた解決策望む
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 9
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 5
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中