ニュース速報

ワールド

トランプ氏、TikTokとウィーチャットとの取引を45日以内に禁止へ

2020年08月07日(金)18時42分

 8月6日、トランプ米大統領は、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を傘下に置く中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)と対話アプリ「微信(ウィーチャット)」を運営する中国の騰訊控股(テンセント)との取引を45日以内に禁止する大統領令に署名した。7月16日撮影(2020年 ロイター/Florence Lo)

[ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を傘下に置く中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)と対話アプリ「微信(ウィーチャット)」を運営する中国の騰訊控股(テンセント)<0700.HK>との取引を45日以内に禁止する大統領令に署名した。

トランプ政権は今週、「信頼できない」中国製アプリを米国のデジタル網から排除する取り組みを強化すると表明。ティックトックとウィーチャットは米国民の個人情報に対する「重大な脅威」との認識を示していた。[nL4N2F80CI]

大統領令は、制裁対象に指定した団体などとの米企業や米国民の取引を制限する権限を政権に認める「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づいている。

ロス商務長官は9月半ばに禁止措置が発効してから対象となる取引を特定する見通し。

米シンクタンク、戦略国際問題研究所のジェームズ・ルイス氏は、今回の大統領令は5日に発表された中国製アプリなどを排除する計画と相互補完的な動きだと指摘。

「米中のデジタル世界の断絶を意味する」とし、「中国は間違いなく報復するだろう」と述べた。

同氏によると、米国内のウィーチャット利用者は約300万人にとどまっており、大半が中国人。

中国外務省の汪文斌報道官は7日の記者会見で、これらの企業は米国の法律と規制に従っているとし、米国は行動の結果を受け入れなければならないと警告した。

「米国は国家安全保障を口実にして、国家権力を用いて外国企業を力をによって圧迫している。まさしく覇権主義的なやり方だ」と非難した。

テンセントの株価は取引禁止のニュースを受けて一時10%下落した。

トランプ氏は週初にティックトックの米国事業がマイクロソフトに売却される可能性について、米政府に売却益の「かなりの部分」がもたらされるなら支持すると表明。合意が成立しなければ9月15日付で同サービスを禁止するとした。[nL4N2F53YE][nL4N2F54U1]

米国内のティックトックの利用者は1億人と、人気が高い。これを禁止した場合の政治的な悪影響について共和党から懸念の声が出ている。

大統領令は、ティックトックは中国共産党を利する虚偽情報キャンペーンに利用される可能性があり、米国は「国家の安全を守るため、TikTokのオーナーに対して強い措置を取る必要がある」とした。

別の大統領令はウィーチャットについて、「利用者から自動的に膨大な情報を収集している。このデータ収集が中国共産党による米国民の個人および機密情報の入手を可能にする恐れがある」とした。

「適用法が認める範囲内で、米国の管轄範囲の全ての人による、全ての資産に関する、テンセントとのウィーチャット関連取引」を禁じるとしており、米国内での事実上のウィーチャット利用禁止となる。

テンセントの広報担当は「状況を完全に把握するため、大統領令を精査している」と述べた。

バイトダンスはコメントを控えた。

ティックトックは声明で「当社は適切な手続きを経ずに出された大統領令に衝撃を受けている」とし、「法の支配が放棄されないように利用可能なあらゆる救済措置を探っていく」と表明した。

中国では、フェイスブックの対話アプリ「ワッツアップ」など米国のソーシャルメディアのサービスがブロックされている。

*中国外務省報道官とティックトックのコメントを追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支

ワールド

エプスタイン文書追加公開、ラトニック・ウォーシュ両

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 3
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 4
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 5
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 6
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 7
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 10
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中