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中国の貿易は試練に直面、中小企業は新型ウイルスに苦慮=商務省

2020年02月27日(木)20時07分

 2月27日、中国商務省は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う取引規制や素材不足、支払い遅延などにより、サプライチェーンを構成する中小企業の資金繰りが厳しさを増す中、中国の対外貿易は試練に直面しているとの認識を示した。写真は2019年11月、青島の港湾施設で撮影(2020年 ロイター)

[北京 27日 ロイター] - 中国商務省は27日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う取引規制や素材不足、支払い遅延などにより、サプライチェーンを構成する中小企業の資金繰りが厳しさを増す中、中国の対外貿易は試練に直面しているとの認識を示した。

オンラインで記者会見した。商務省は、およそ7000社の貿易関連企業の90%以上が、新型ウイルスの影響で出荷や支払いに遅延が生じていることが、同省の調査で判明したとしている。

商務省の貿易関連の高官は、多くの企業が注文のキャンセルや支払いの拒否などといったリスクに直面しているとし、こうした企業向けの輸出信用保証が「早急に必要」と主張した。

高官は「一段の支援策と適宜導入する」としたが、具体的な時期は明らかにしなかった。

一方、商務省の高官らは、新型ウイルスの感染拡大にもかかわらずサプライチェーンや製造業が中国国外に移転する大きな動きは見られていないとし、一部の外資系企業は中国への投資を拡大し続けていると語った。

商務省の別の高官は、新型ウイルスの感染拡大に歯止めをかけるために導入された移動制限などの規制が操業再開の障害になっている外資系企業について、問題は早期に解決されると表明した。中国政府は主要産業に生産を再開するよう指導している。

高官は「供給・産業チェーンへの新型ウイルスの影響は一時的なもの」と強調。「世界の供給・産業チェーンにおける中国の重要な地位は、新型ウイルスでも変わることはない」などと語った。

*内容を追加して再送します。

ロイター
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