ニュース速報

ワールド

ジンバブエで兵士が放送局占拠、クーデター観測も 「大統領は無事」

2017年11月15日(水)15時30分

 11月15日、ジンバブエの首都ハラレで、兵士が国営放送局ZBCを占拠した。ハラレ近郊で14日撮影(2017年 ロイター/Philimon Bulawayo)

[ハラレ 15日 ロイター] - ジンバブエの首都ハラレで15日、兵士が国営放送局ZBCを占拠した。軍は、ムガベ大統領(93)の周辺にいる社会・経済的な苦痛をもたらす「犯罪者」が標的だとし、権力を掌握したと発表した。また大統領と家族は無事だとした。

与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU─PF)はこれより先、軍トップの「反逆行為」を非難しており、クーデターとの観測が広がっていた。

軍の報道官はテレビ放送で、「任務」終了後、可能な限り早期に「正常な状態」に戻るとの見方を示した。

政府の関係筋によると、軍は15日にチョムボ財務相を拘束した。チョムボ氏は、ZANU─PF内で大統領夫人のグレース氏(52)が率いるグループ「G40」の中心メンバー。

ハラレでは兵士が市内に配置され、ロイター記者は主要道路で装甲車両を確認した。その2時間後に兵士がZBCを占拠し、従業員に退去を命じた。ロイターの目撃者によると、その直後、ハラレ中心部で3回の爆発が起きたという。

ジンバブエでは1週間前、ムナンガグワ第1副大統領が解任された。ムナンガグワ氏は数カ月前はムガベ大統領の後継者として有力候補と目されていた。同氏の解任により、大統領夫人のグレース氏が後継就任に道が開けた形となる。

チウェンガ国軍司令官は13日、ムナンガグワ氏の支持者の追放をやめさせるため「介入する」準備があると述べた。軍がムナンガグワ氏解任の受け入れを拒否すると表明した。

当局者によると、ムガベ大統領は14日にハラレで週次の閣僚会議に出席。ZANU─PFはその後、チウェンガ国軍司令官が反乱をあおる目的で「反逆行為」を行ったと非難した。

一方でアナリストらは、軍は批判を避けるため、自身の動きを全面的なクーデターではないものとして示したい考えだと指摘している。

米英はハラレに滞在する自国民に対し、「政情不安」を理由に外出しないよう呼び掛けた。

ムガベ大統領は過去37年にわたりジンバブエを率いてきた。アフリカ大陸では尊敬を集める一方、欧米では独裁者などとして批判されている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米で「アンティファ」メンバーに有罪判決 初のテロ罪

ビジネス

パウエルFRB議長巡る召喚状、地裁が差し止め 司法

ワールド

焦点:雪解けは本物か、手綱握りなおす中国とロシア向

ワールド

米、イラン新指導者モジタバ師ら巡る情報提供に最大1
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切りは常軌を逸している」その怒りの理由
  • 3
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド太平洋防衛
  • 4
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 5
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 6
    『ある日、家族が死刑囚になって』を考えるヒントに…
  • 7
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 8
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 9
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 10
    謎すぎる...戦争嫌いのMAGAがなぜイラン攻撃を支持す…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中