ニュース速報
ビジネス

企業の業績開示は半期ごとに、ノルウェー年金基金が提言

2025年01月21日(火)17時39分

1月21日、 世界有数の機関投資家であるノルウェーの政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド=SWF)、ノルウェー政府年金基金は企業により長期的な意思決定を促すため、上場企業が業績開示を四半期ごとでなく半期ごとにすることを提案すると表明した。オスロの同基金本部で2017年6月撮影(2025年 ロイター/Ints Kalnins)

[オスロ 21日 ロイター] - 世界有数の機関投資家であるノルウェーの政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド=SWF)、ノルウェー政府年金基金は21日、企業により長期的な意思決定を促すため、上場企業が業績開示を四半期ごとでなく半期ごとにすることを提案すると表明した。

基金の運用を担うノルウェー銀行(中央銀行)傘下NBIMは「重要情報の継続的な更新に加え、年2回の定期的な報告は、開示要件を十分に満たす」と述べた。

証券取引所に上場する企業数はここ数十年で減少し、現在ではプライベート・エクイティ・ファンド(PE)が所有する企業が多くなっている。

基金は、四半期ごとの開示は、企業が長期的な投資や価値創造、持続可能な開発よりも短期的な利益追求やアナリストの予測に応えることを優先するリスクにつながると指摘。「短期主義は、上場メリットを損ない、長期的戦略を持つ企業の上場や上場維持を妨げる可能性がある」とし、この傾向は投資家のリスク分散能力も制限すると述べた。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は昨年、株主宛ての書簡で、報告義務の強化や「四半期業績に対する容赦ないプレッシャー」が、企業の上場を控えさせている要因の一つだと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中