ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=主要3指数下落、金融株に売り

2023年03月18日(土)06時04分

米国株式市場は下落して取引を終えた。金融株が売られ、主要3株価指数がいずれもマイナス圏に沈んだ。

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。金融株が売られ、主要3株価指数がいずれもマイナス圏に沈んだ。

週間ではS&P総合500種が上昇を維持したものの、ナスダック総合とダウ工業株30種が下げた。

経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行の親会社に当たる金融持ち株会社SVBファイナンシャル・グループは17日、米連邦破産法11条(民事再生法に相当)の適用を申請したと発表した。

ウエルススパイヤー・アドバイザーズのシニアバイスプレジデント、オリバー・パーシュ氏は「(売りは)やや過剰反応」とした一方、「ただ全体的な流動性や流動性危機の可能性に関する一部の懸念には妥当性がある」と指摘。利上げが資本やバランスシートに影響を及ぼしているとし、「クレディ・スイスのような金融大手にも影響を与え、投資家は動揺している」と述べた。

過去2週間でS&P銀行株指数とKBW地方銀行株指数はそれぞれ4.6%、5.4%急落。2020年3月以降で最大の2週間の下げとなった。

米中堅銀行ファースト・リパブリック・バンクは32.8%安。16日には米大手銀11行による支援が発表されたものの、ファースト・リパブリックが当局への届け出で配当停止を発表したことを受けた。

同業のパックウェスト・バンコープは19.0%安、ウェスタン・アライアンス・バンコープは15.1%安となった。

クレディ・スイスの米上場株も6.9%下げた。

投資家は来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目している。

パーシュ氏は「今回のミニ銀行危機がリセッション(景気後退)の可能性を高め、経済が減速する時期を早めた」とし、「FRBが方針を再検討するのは当然だが、インフレが鈍化しているとはいえ、なお懸念材料であり、抑制する必要があることは明らか」とした。

CMEのフェドウォッチによると、短期金融市場はFRBが0.25%ポイントの利上げを決定する確率を60.5%、据え置く確率を39.5%と見込んでいる。

S&P主要11セクターは全てマイナス圏で終了した。

一方、米宅配大手フェデックスは8.0%高。16日、2023会計年度の利益予想を上方修正した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を4.07対1の比率で上回った。ナスダックでも2.94対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は194億1000万株。直近20営業日の平均は124億9000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 31861.98 -384.57 -1.19 32217.3 32217. 31728.

2 32 70

前営業日終値 32246.55

ナスダック総合 11630.51 -86.76 -0.74 11696.3 11773. 11562.

5 11 63

前営業日終値 11717.28

S&P総合500種 3916.64 -43.64 -1.10 3958.69 3958.9 3901.2

1 7

前営業日終値 3960.28

ダウ輸送株20種 13773.46 -191.02 -1.37

ダウ公共株15種 923.21 -8.88 -0.95

フィラデルフィア半導体 3083.52 -14.55 -0.47

VIX指数 25.51 +2.52 +10.96

S&P一般消費財 1097.66 -13.82 -1.24

S&P素材 474.00 -7.41 -1.54

S&P工業 815.00 -13.48 -1.63

S&P主要消費財 750.63 -4.56 -0.60

S&P金融 513.02 -17.43 -3.29

S&P不動産 226.38 -5.25 -2.27

S&Pエネルギー 584.64 -9.08 -1.53

S&Pヘルスケア 1462.81 -18.73 -1.26

S&P通信サービス 182.56 -0.87 -0.48

S&P情報技術 2500.96 -2.84 -0.11

S&P公益事業 337.87 -3.33 -0.98

NYSE出来高 40.11億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 26790 - 240 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 26710 - 320 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、シリアでIS拠点に大規模空爆 米兵士殺害に報復

ワールド

エプスタイン文書公開、クリントン元大統領の写真など

ワールド

アングル:失言や違法捜査、米司法省でミス連鎖 トラ

ワールド

アングル:反攻強めるミャンマー国軍、徴兵制やドロー
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 5
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 6
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 7
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 8
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中