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米テスラの中国販売ペース鈍化 値下げ効果薄れる

米電気自動車(EV)大手テスラの中国でのEV販売台数は先週増えたものの、2022年第4・四半期のペースには及ばず、米国外の最大市場の中国での値下げ効果が薄れつつあることが示された。(2023年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[上海 28日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラの中国でのEV販売台数は先週増えたものの、2022年第4・四半期のペースには及ばず、米国外の最大市場の中国での値下げ効果が薄れつつあることが示された。
中国の招銀国際金融(CMBI)が28日発表したデータによると、今年2月20―26日の週のテスラの小売販売台数は1万0703台と、前週の2倍弱となった。
中国で「モデル3」と「モデルY」の価格を最大14%値下げし、1月9―15日の週に1万2654台を販売して以来の高水準となった。
ただ、今年に入ってからの1日の平均販売台数は1016台。昨年10月と11月は1317台だったため、値下げは23年第1・四半期の販売台数を前期から加速させるのに十分ではない可能性が示された。テスラは28日のコメント要請にすぐに応じなかった。
上海に拠点を置くコンサルティング会社オートモーティブ・フォーサイトのマネージングディレクター、Yale Zhang氏は、テスラの製品群が登場から時間がたったことなどから販売が鈍化していると指摘。消費者が他のEVメーカーが値下げするかどうかを見るため購入を遅らせているとも言及した。
アナリストやテスラ愛好家は、テスラが新型車の導入やナビゲーションシステムの向上、豪華な内装、きめ細やかな顧客対応といった多様化する消費者の好みへの対応で中国の競合他社に出遅れていると指摘している。