ニュース速報

ビジネス

中国、減税など強力な経済支援策導入へ 下押し圧力増大に対抗

2022年05月24日(火)15時03分

中国国務院(内閣)は23日、的を絞った強力な経済支援措置のパッケージを導入し、経済活動を正常な軌道に戻すために努力すると表明した。2015年3月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京 24日 ロイター] - 中国国務院(内閣)は23日、的を絞った強力な経済支援措置のパッケージを導入し、経済活動を正常な軌道に戻すために努力すると表明した。国営メディアが伝えた。

国務院は「現在、経済への下押し圧力は増大し続け、多くの企業などにとって非常に厳しい状況になっている」と述べた。

政府は税額控除を適用する分野を拡充し、年間減税額を1400億元(210億6000万ドル)以上増やし2兆6400億元とする。

また一部乗用車について購入税を600億元引き下げる。

中小企業や個人事業主、一部業況が悪化した業種について年金掛け金などの社会保障料の支払いを今年末まで延期する。総額3200億元が延期対象になる見通し。

低迷する航空部門向けには、1500億元の緊急融資を追加し、2000億元の債券を発行できるよう支援する。

上海交通大学上海高級金融学院の朱寧教授は、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)の場でロイターに対し、「政府は今年後半も金融と財政の双方で景気刺激策を展開するだろう。政策立案者にはなお多くの選択肢がある」と述べた。

国務院によると、銀行は資金繰りが困難になっている中業企業や個人向けの自動車ローンなどの融資返済を繰り延べる。

中国はまた、水利、交通、都市部の老朽化した住宅団地の改修など多くの新たなプロジェクトを立ち上げ、いくつかの新しいエネルギープロジェクトに着手する。

さらに、航空機の国内および国際線の運航を秩序だった形で拡充する方針も示した。

UPDATE 4-China says it will take targeted steps to support the economyChina to take targeted, forceful steps to support economy, cabinet says

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、12日夜につなぎ予算案署名の公算 政府

ワールド

イランの濃縮ウラン巡る査察、大幅遅れ IAEAが加

ワールド

世界原油需給、26年は小幅な供給過剰 OPECが見

ビジネス

ミランFRB理事、利下げ改めて主張 「インフレは低
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 3
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 4
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 7
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 10
    「麻薬密輸ボート」爆撃の瞬間を公開...米軍がカリブ…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中