ニュース速報

ビジネス

失業率2月は2.7%、前月から低下 求職控える動きで

2022年03月29日(火)10時51分

 総務省が3月29日発表した2月の完全失業率(季節調整値)は2.7%で、前月(2.8%)から0.1ポイント改善した。ロイター予測は2.8%だった。都内で2014年11月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 29日 ロイター] - 総務省が29日発表した2月の完全失業率(季節調整値)は2.7%で、前月(2.8%)から0.1ポイント低下した。ロイター予測は2.8%だった。

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大でまん延防止等重点措置が適用されていた中、新たな職を求める人数は減少、失業者数は微減し、休業者は引き続き高い水準となった。総務省の担当者は、「コロナの影響が見られるので、前の月と同様の状況だ」との見解を示した。

厚労省が同日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.21倍で、前月に比べて0.01ポイント上昇した。

就業者数(季節調整値)は6693万人で前月と同じ。完全失業者数(同)は188万人で、前月に比べて3万人減少した。

内訳では「新たに求職」が前月に比べ4万人減少した。また、「非自発的な離職」が1万人増加し、「自発的な離職(自己都合)」は3万人の増加だった。

休業者数は242万人。コロナ前の2020年2月の198万人と比較すると44万人多かった。

専門家は、まん延防止措置が3月後半で解除されたため、雇用をめぐる動きが今後でてくると見通す。

農林中金総合研究所の南武志・主席研究員は、「企業は、コロナ後を見据えた人材確保の動きを徐々に強めているとみる」と指摘。「人手不足が続くので、サービス業などでのアルバイトやパートなど、人を早めに確保しようという動きが4月以降は顕在化していくだろう」との見解だ。

厚労省が同日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.21倍で、前月に比べて0.01ポイント上昇した。

有効求人数は前月に比べて0.2%、有効求職者数は1.4%それぞれ減少した。オミクロン株の感染が拡大し、求職活動を控える動きが出た。求職者の減少の方が相対的に大きかったため、有効求人倍率が高まった。

有効求人倍率は仕事を探している求職者1人当たり、企業から何件の求人があるかを示す。求人、求職はともに3カ月間有効で、データは2021年12、22年1月、2月の動きが反映されたものとなる。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米金利先物市場、1月据え置き観測高まる 26年に利

ビジネス

米国株式市場=上昇、ダウ497ドル高 FRBの利下

ワールド

メキシコ下院、中国などに来年最大50%の輸入関税承

ビジネス

FRB、短期債購入開始へ 市場流動性管理で
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 8
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 9
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 10
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中