ニュース速報

ビジネス

日経平均は反発、円安を好感 バリュー株物色が下支えに

2021年03月09日(火)15時34分

東京株式市場で日経平均は反発。外為市場でドル/円が109円台まで円安に進んだことが好感された。写真は都内の株価ボード。2018年11月撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発。外為市場でドル/円が109円台まで円安に進んだことが好感された。物色面では、値がさのグロース株が引き続き売られる一方、バリュー株が幅広く物色され、これが相場全体を下支えする格好となっている。

8日の米国株式市場は、ダウ工業株30種が上昇。1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案の最終的な議会採決を週内に控え、経済再開による恩恵を受けるとみられる銘柄が上げを主導した。一方、大型テクノロジー関連株が売り込まれ、ナスダック総合は2月12日に付けた終値での最高値を約10.5%下回り、調整局面入りした。

これを受けて日本株も、経済正常化期待を手掛かりに景気敏感株が買われる一方、値がさのグロース株が売られて始まり、物色の跛行(はこう)性が強まった。後場になってから、グロース株の一角に押し目買いが入り、日経平均は上げ幅を拡大。ただ、終日を通してTOPIXが優勢の相場展開となった。

市場では「先月3万円を回復した日経平均は引きずり降ろされる展開となっており、マーケットは荒れ気味。ナスダックが最高値から10%以上の下落率となったことを受けて、調整は長引くとみた投資家が多いのではないか」(SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏)との声が聞かれる。

TOPIXは1.27%高。東証1部の売買代金は、3兆2706億0300万円と膨らんでいる。東証33業種では、不動産業、電気・ガス業、輸送用機器などの上昇が目立ち、値下がりは鉱業など3業種にとどまった。

個別では、トヨタ自動車など自動車株が円安を好感して物色されたほか、日本製鉄が連日の昨年来高値更新となるなど景気敏感株や電鉄、不動産といった内需関連株に高い銘柄が多い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株しっかりだが、東京エレクトロン、キーエンスなどの値がさ株が軟調に推移した。

東証1部の騰落数は、値上がり1848銘柄に対し、値下がりが302銘柄、変わらずが44銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 29027.94 +284.69 28748.87 28609.21─2

9053.56

TOPIX 1917.68 +24.10 1902.89 1893.71─

1918.25

東証出来高(万株) 162114 東証売買代金(億円) 32706.03

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア・ガスプロム、26年の中核利益は7%増の38

ワールド

英、農業相続税の非課税枠引き上げ 業界反発受け修正

ワールド

メキシコCPI、12月前半は+3.72%に鈍化 年

ビジネス

金現物、4500ドル初めて突破 銀・プラチナも最高
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中