ニュース速報

ビジネス

企業向けサービス価格、8月は税除き0.8%低下 旧盆の帰省自粛で

2020年09月25日(金)10時27分

[東京 25日 ロイター] - 日銀が25日公表した8月の企業向けサービス価格指数は、消費税を除くベースで前年比0.8%低下となり、前月の0.7%低下より下落率が拡大した。新型コロナウイルスの感染拡大で宿泊サービスでは需要の低迷が継続。お盆休みの帰省を自粛する傾向が強まる中、例年であれば需要が伸びる国内航空旅客輸送でも需要が振るわなかった。

下落率の拡大に最も寄与したのは「諸サービス」で0.2%低下。前月は前年比変わらずだった。内訳では、宿泊サービスが38.3%低下。5月に過去最低の38.6%低下を記録して以降、下落率が縮小していたが、8月は再び下落率が拡大した。新型コロナの影響で都市部の需要が抑制された。

7月下旬から旅行需要の喚起策「GOTOトラベル」がスタートしたが、企業向けサービス価格指数では宿泊料金の割引前の計数を集計しているため、割引部分は同指数に反映されていない。

このほか、運輸・郵便は0.5%低下と前月の0.2%低下より下落率が拡大した。内訳では国内航空旅客輸送が10.3%低下となり、現行基準になった2016年1月以降で最大の下落率となった。夏休みに伴い航空各社は提供座席数を増やしたが、需要が振るわなかった。

新型コロナの影響でインバウンドは蒸発、国内需要は低迷している。宿泊サービスなどについて、日銀の担当者は「前年比の大幅なマイナスが縮小する兆しはまだうかがわれていない」としている。

消費税を含むベースでは、前年比1.0%上昇、前月比0.1%低下となった。7月確報は前年比1.1%上昇、前月比0.4%上昇だった。

*内容を追加しました。

(和田崇彦 編集:青山敦子)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、選挙での共和党不振「政府閉鎖が一因」

ワールド

プーチン氏、核実験再開の提案起草を指示 トランプ氏

ビジネス

米ADP民間雇用、10月は4.2万人増 大幅に回復

ワールド

UPS貨物機墜落事故、死者9人に 空港は一部除き再
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面に ロシア軍が8倍の主力部隊を投入
  • 4
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 5
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 6
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 7
    若いホホジロザメを捕食する「シャークハンター」シ…
  • 8
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中