ニュース速報

ビジネス

英経済は今年10%縮小、公的債務も急増=ムーディーズ

2020年07月11日(土)04時02分

6月10日、格付け会社ムーディーズは、今年、英国経済が被る打撃は先進国中で最も大きく、公的債務が国内総生産(GDP)に占める比率は2019年比で24%ポイント超急増する可能性が高いとの見方を示した。ロンドンで2月撮影(2020年 ロイター0/Hannah McKay)

[ロンドン 10日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは10日、今年、英国経済が被る打撃は先進国中で最も大きく、公的債務が国内総生産(GDP)に占める比率は2019年比で24%ポイント超急増する可能性が高いとの見方を示した。

英政府が今週公表した景気対策は段階的な経済回復に資するものの、将来の財政状況に一段と負担がかかると指摘した。

ムーディーズは今年の英国経済が10.1%のマイナス成長に陥るとした上で、ロックダウン(都市封鎖)が解除されれば段階的な回復が予測されるとし、来年の成長率はプラス7.1%に達するとしている。

英国の格付けはAa2、アウトルックは「ネガティブ」。

ムーディーズは、経済活動が4月に底打ちし、徐々に回復を始めていることが指標で示されているとする一方、「欧州連合(EU)離脱を巡る不確実性が長引くという予想を考慮すると、英経済の縮小は他のG20(20カ国・地域)諸国より急激になると想定している」と述べた。

また、通常は年終盤に編成される秋の予算が公的債務を巡る今後の道筋をより明確にするための鍵になると指摘した。

これとは別に格付け会社フィッチ・レーティングスは同日、英経済は今年は9%のマイナス成長に陥るとし、従来予想のマイナス7.8%から下方修正した。

また、財政赤字の対GDP比率は最大17%まで上昇するとの見方を示した。

*情報を追加します

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相、反ユダヤ主義助長と豪首相を非難 ビ

ビジネス

インタビュー:プライベートデット拡大へ運用会社買収

ワールド

ウクライナのNATO加盟断念、和平交渉に大きく影響

ワールド

米ブラウン大銃撃、当局が20代の重要参考人拘束
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中