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伊、20年財政赤字予想さらに拡大へ GDP比11.6%=政府高官

2020年07月01日(水)08時49分

 イタリア政府は2020年の財政赤字のGDP比率予想を従来の10.4%から11.6%前後に引き上げる見通し。政府高官がロイターに語った。写真はベネチアで19日撮影(2020年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[ローマ 30日 ロイター] - イタリア政府は2020年の財政赤字の国内総生産(GDP)比率予想を従来の10.4%から11.6%前後に引き上げる見通し。政府高官がロイターに語った。政府は新型コロナウイルス流行の悪影響を和らげるための新たな景気刺激策を用意しており、財政悪化が確実な状況。

同高官によると、200億ユーロ(224億1000万ドル)の財政出動による刺激策は7月に承認されるとみられる。

経済財務省国庫局はコメントを控えた。

政府は今年初め、財政赤字のGDP比率を2.2%と見込んでいた。19年の実績は1.6%と、12年ぶりの低水準だった。

ただ、新型コロナ感染拡大を受けて景気は大幅に悪化し、今年のGDPは9%以上減少するというのが大方の予想だ。

政府高官によると、新たな財政出動策は一時的に職を失った労働者の収入を補てんし、新型コロナ対策の封鎖措置で税収が激減した地方当局を支援する内容だという。企業が新規の採用者の代わりに支払う年金拠出金の減少による歳入の落ち込みを埋める目的の追加借り入れも行う見通し。

コンテ首相はこれまで、景気刺激策の財源として、欧州連合(EU)の融資制度「SURE」も活用する考えを示している。

ロイター
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