ニュース速報

ビジネス

日経平均は小幅続伸、朝高後に利益確定売り 一時マイナス圏

2020年06月04日(木)12時20分

 6月4日、前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比17円25銭高の2万2631円01銭となり、小幅に続伸した。写真は2019年12月、東京証券取引所で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比17円25銭高の2万2631円01銭となり、小幅に続伸した。前日の米国株高や為替の円安基調が支えとなり大きく続伸して始まった。一時2万2907円92銭まで上昇したが、2万3000円に乗せられずに失速。利益確定売りが強まり、前場引けにかけてマイナス圏に沈む場面もあった。

前日の米国株市場で主要3指数が続伸したことや、外為市場でドル/円が約2カ月ぶりに109円に乗せたことが好感され、前営業日から300円近く上昇して始まった。

ただ、3日終了時点で騰落レシオ(東証1部、25日平均)が143%台、25日移動平均線からの上方乖離率が9.6%となるなど、短期的な過熱感が強く意識されており、利益確定売りが出やすかった。市場からは「前日も2万3000円手前で押し戻された。この水準が節目とみられつつある」(国内証券)との声が出ていた。

TOPIXは0.01%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆3174億円だった。東証33業種では、保険、銀行、精密機器などが値上がり率上位に入った。半面、鉱業、海運、不動産、医薬品などが値下がりした。

東証1部の騰落数は、値上がりが727銘柄に対し、値下がりが1323銘柄、変わらずが117銘柄だった。

日経平均はマイナス転換、2万2600円付近で推移している。ここまでの急ピッチの上昇で短期的な過熱感が強まっており、利益確定売りが優勢となっている。

日経平均は上げ幅を縮小し、2万2600円台後半で推移している。

市場からは、今晩発表される米国の新規失業保険申請件数が注目との声が出ていた。「前週までの申請件数をみると高水準ではあるが減少が続いている。この傾向が続けば、労働市場の改善が示唆されて今晩の米株市場の好材料になる可能性がある。週末の米雇用統計を占ううえでも注目」(野村証券 エクイティ・マーケット・ストラテジスト、澤田麻希氏)という。  

日経平均は強もちあい。2万3000円が意識される水準まで上昇した後は、足踏み状態となっている。市場では「テクニカル指標から高値警戒感が強く、上値に対して慎重な状態だ。ただ、ショートカバーのほか中長期の運用資金が流入しているため、押した場合にもすぐに買いが入るとの見方があり、売りが出にくくなっている」(国内証券)との声が聞かれた。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比271円38銭高の2万2885円14銭となり、続伸。前日の米国株式市場が上昇したほか、外為市場でドル/円が約2カ月ぶりの109円台と円安に振れたことが好感されている。輸出関連株中心に幅広く買われて始まった。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>などの輸出関連株ほか、東京エレクトロン<8035.T>や指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>など幅広く買い優勢となっている。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、大型減税法案可決をアピール アイオワ州

ワールド

IMF、スリランカ向け金融支援の4回目審査を承認

ビジネス

ドイツ銀、グローバル投資銀行部門で助言担当幹部の役

ビジネス

ドイツ自動車対米輸出、4・5両月とも減少 トランプ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 7
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 8
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 9
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 10
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギ…
  • 5
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 6
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 10
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 7
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中