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情報BOX:ゴーン日産前会長の声明

2019年01月08日(火)13時45分

 1月8日、日産自動車のカルロス・ゴーン前会長(写真)は、自身の勾留理由開示の法廷で意見陳述するため東京地裁に出廷し、無罪を主張した。写真はパリで2017年10月撮影(2019年 ロイター/Charles Platiau)

[8日 ロイター] - 日産自動車のカルロス・ゴーン前会長は8日、自身の勾留理由開示の法廷で意見陳述するため東京地裁に出廷し、無罪を主張した。

ゴーン前会長が陳述のために準備した声明は以下の通り。声明はゴーン前会長の米国の弁護士が発表した。

ようやく公の場で発言する機会を得られたことに感謝しています。私は、私に対する嫌疑に対して自身を擁護する過程を始めることを待っていました。

まず、私は日産を心から愛し、感謝しています。私は、日産を支援・強化し、日本で最も尊敬される企業としての地位を回復することを唯一の目的として、会社を代表して、社内の適切な役員の知識と承認を得て、名誉ある合法的な行動をとってきたと強く信じています。

ここで疑惑について述べていきたいと思います。

1.為替予約取引

20年ほど前に初めて日産に入社して日本に赴任した際、米ドルでの支払いを希望しましたが不可能だと言われ、日本円での支払いが必要な雇用契約をしました。私は長い間、米ドルに対する円のボラティリティーについて懸念してきました。私は米ドルをベースとしています。子供たちは米国に住んでおり、私は対米ドルで固定相場制を導入しているレバノンと強いつながりがあります。私は家族の面倒をみるために収入における予測可能性の確保を希望しました。

この問題に対処するため、私は2002年から、日産に在籍している間、為替契約を締結しました。今回の訴訟では、そうした2件の契約が問題になっています。1件は、日産の株価が1500円前後、ドル/円が118円前後で推移していた2006年、もう1件は日産株が1400円前後、ドルが114円前後で推移していた2007年にそれぞれ締結されました。

2008─2009年の金融危機により、日産の株価は2008年10月に400円、2009年2月には250円(最高値から80%超安)まで急落し、ドルは80円を割り込むなど、誰も予想していなかった嵐がきました。銀行システム全体の機能が停止し、銀行は契約上の担保の即時追加を求めましたが、私はそれを自分では満たすことができませんした。

私は以下の2つの厳しい選択に直面しました。

1)退職金を受け取るために日産を退職し、必要な担保を提供する。しかし、日産に対する私の道徳的なコミットメントは、その重要な時期に私が辞任することを許さないと考えました。

2)日産に担保を一時的に取ってもらうように依頼し、会社に費用がかからないようにする一方で、他のソースから担保を集める。私は2つ目を選択しました。その後、日産に費用がかかることなく為替契約は私に戻りました。

2.ハリド・ジュファリ

ハリド・ジュファリ氏は、日産の長年の支持者でありパートナーです。非常に困難な時期にハリド・ジュファリ・カンパニーは、日産の融資取り付けや、現地販売業者の絡む複雑な問題の解決を支援しました。実際、ジュファリは苦戦していた湾岸地域の販売業者の再編を支援し、日産をしのいでいたトヨタなど競合他社に対する競争力強化を可能にしました。

また、サウジアラビアの製造工場の開発交渉で日産を支援し、サウジ政府関係者とのハイレベル会合の調整を行いました。

ハリド・ジュファリ・カンパニーは日産に多大な利益をもたらしたこれらの重要なサービスと引き換えに、日産のしかるべき役員に開示され承認された金額を適切に補償されました。

*見出しを差し替えて再送します。

ロイター
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