ニュース速報

ビジネス

独消費者信頼感指数、9月は10.5に低下 所得見通し軟調=GfK

2018年08月29日(水)23時54分

 8月29日、ドイツの市場調査グループGfKが29日発表した9月の独消費者信頼感指数は10.5と、前月の10.6から低下した。低下は2カ月連続だった。写真はハンブルグで昨年1月撮影(2018年 ロイター/Fabian Bimmer)

[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツの市場調査グループGfKが29日発表した9月の独消費者信頼感指数は10.5と、前月の10.6から低下した。低下は2カ月連続だった。所得の見通しが低下したことが主な要因で、消費主導による景気拡大の力強さに疑念が出てきた。

ロイターがまとめたアナリスト予想は10.6だった。

GfKの調査担当者ロルフ・ビュルクル氏は「経済見通しは改善した一方、所得見通しや購買意欲がやや低下した」と指摘。ただサブ指数は相対的に全て高水準にあると述べた。

所得見通しの低下はおそらくエネルギー価格の最近の上昇と関連しているとした。

ビュルクル氏は「金利が引き続き低水準にある中で、物価が上昇しているため、一部の消費者にとって貯蓄が徐々に目減りしていくのは明らか」とし、「インフレ率が一段と加速すれば、消費者を取り巻く環境は確実に冷え込むだろう」との見方を示した。

連立政権が発足した3月以降、政府は減税措置のほか、年金や失業保険などの面でも消費者の購買力の底上げに向けた政策を打ち出してきた。INGディバのアナリスト、カーステン・ブレゼスキ氏は、こうした一連の措置で国内総生産(GDP)の約0.4%に相当する財政刺激効果が期待できると推計している。

9月の指数は低下したものの、エコノミストの間では輸出が低迷する中でも消費が引き続き経済をけん引するとの見方が出ている。GfKのビュルクル氏は、労働市場が活況を呈する中、失業は過去最低水準にあり、職業の安定も増していることを背景に、消費者の購買意欲はなお高いとの見方を示している。

GfKは調査を約2000人を対象に実施した。

*情報を追加しました。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ビットコイン一時9万ドル割れ、リスク志向後退 機関

ビジネス

ユーロ圏銀行、資金調達の市場依存が危機時にリスク=

ビジネス

欧州の銀行、前例のないリスクに備えを ECB警告

ビジネス

ブラジル、仮想通貨の国際決済に課税検討=関係筋
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 3
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 10
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中