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日野自とVWトラック&バスが提携検討 電動化や自動運転など

2018年04月12日(木)19時08分

 4月12日、日野自動車と独フォルクスワーゲン(VW)DEが、商用車分野での提携に向けた協議に入る。写真は日野のロゴ。都内で昨年10月撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>グループの日野自動車<7205.T>と独フォルクスワーゲン(VW)は12日、トラックやバスなど商用車分野での提携で合意したと発表した。ディーゼルエンジン、電動化、自動運転、調達、販売、サービスなど幅広い分野での協業を模索する。両社のトップらが参画する委員会を立ち上げ、具体的な協業内容を詰める。

各国の環境規制が厳しくなり、運送業界は運転手不足が深刻化するなど商用車事業を取り巻く環境は大きな変化にさらされている。日野の親会社であるトヨタ<7203.T>とVWは乗用車で激しく戦う競合だが、商用車分野では手を組み、自動運転など先端技術で先行する独ダイムラーや中国などの新興勢力に対抗する考え。

日野の下義生社長とVW傘下の商用車部門持ち株会社、VWトラック&バスのアンドレアス・レンシュラー最高経営責任者(CEO)が同日、東京都内で会見した。

下社長は、運送業界では電子商取引の拡大に伴う「深刻なドライバー不足、ドライバーの高齢化が進んでいる」と述べ、「これまでと同じ価値の提供では顧客ニーズに応えられない。強い危機感をVWと共有している」と説明。両社が力を合わせ「社会の課題を先頭に立って解決する」と語った。

物流や販売などの面では日野が強いアジア、VWが得意な欧州など両社で地域補完を検討する。レンシュラーCEOは、今回の合意は「地域や商品ラインアップの観点からシナジー効果を強く発揮」でき、「将来の輸送のあり方をともに考える枠組みにもなる」とし、「幅広い協業に発展する可能性があるとの見通しを示した。

<トヨタ、VWの「グループの一部であり続ける」>

日野はトヨタ自動車<7203.T>が50.1%出資する子会社だが、下社長は、VWとの提携後もトヨタとの関係は「全く変わらない」と指摘。レンシュラーCEOも「我々もVWグループの一部であり続ける」と話した。日野の広報担当者によると、今回の検討対象に資本の提携は含まれていない。

下社長は「商用車が直面している課題はグループの中だけにいてはなかなか解決は難しい」と述べ、商用車の「仲間が必要」と説明。トヨタからも「ぜひ提携を進めてくれ」と言われたと話した。

VWトラック&バスは、VWグループが2015年に統括会社下に商用車ブランドを再編して誕生。商用車事業の売上高でダイムラー、スウェーデンのボルボに続く3位で、「マン」「スカニア」などのブランドを展開。北米ではナビスター、中国では中国重汽(シノトラック)とも協力関係にある。

*内容を追加しました。

(白木真紀)

ロイター
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