ニュース速報

原発ゼロ、将来的に考えても現実的ではない=菅原経産相

2019年09月12日(木)17時04分

[東京 12日 ロイター] - 菅原一秀経済産業相は12日、原発ゼロは「将来的に考えても現実的ではない」と述べた。また、日本が行った輸出管理強化を巡って世界貿易機関(WTO)に提訴した韓国との2国間協議に臨むかどうかについては、適切に判断したいと述べた。省内でロイターなど記者の質問に答えた。

菅原経産相はかつて、脱原発を掲げていた。「原発のリスクや恐ろしさはある」としながらも「原発ゼロは、今この瞬間、将来的に考えても現実的ではない」と述べた。

そのうえで「今の原子力規制委員会の新規制基準は世界一厳しいと評価されている。そこに合致した場合、判断を尊重して、地元の理解を得ながら再稼動を進めるのが政府の一貫した考え」と述べた。

エネルギー政策としては「再生可能エネルギーや天然ガス、水素、化石燃料や原発などいろいろなエネルギーのベストミックスを求めていかなければならない」とした。

日本が行った半導体材料3品目の輸出管理強化を巡り、韓国は、世界貿易機関(WTO)に提訴した。要請があった2国間協議については「その場に臨むかどうか、適切に判断していく」述べるにとどめた。

日本政府は7月4日、韓国向けの半導体材料3品目の輸出管理を強化し、個別契約ごとに許可が必要とした。日本側は「輸出管理制度の適切な運用に必要な見直し」と説明しているが、韓国側は、日本による輸出管理強化は「政治的動機に基づく」もので「差別的」と指摘している。

菅原経産相は「わが国のスタンスは変わっていない」とし、「大量破壊兵器や通常兵器につながるような安全保障上の問題はあってはならない。技術の移転や貿易を適切に管理するという意味では、WTO協定と極めて整合的。今後ともことあるごとに発信していきたい」と述べた。さらには、現在の日韓関係が厳しいとの認識はあるものの、韓国側には「引き続き、強く、適切な対応を求めていきたい」とした。

関東を直撃した台風15号により、12日午後4時時点で31万5300戸の停電が続いている。東京電力ホールディングス<9501.T>によると、全面復旧は13日以降になるという。

「ここ数年の気候変動は想定外。想像を絶するような事態が起きている」とし、電柱や鉄塔などがそれに耐え得るかは「検証を電力会社に促していきたい」とした。

菅原経産相は1962年生まれ、57歳。2003年に衆議院初当選し、12年に経産副大臣、14年に財務副大臣を務めた。今回、初入閣となる。

(清水律子 編集:内田慎一)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベセント米財務長官、インドに対する追加関税撤廃の可

ワールド

米、嵐で16万戸超が停電・数千便が欠航 異常な低温

ワールド

市場の投機的、異常な動きには打つべき手を打っていく

ワールド

米ミネアポリスで連邦捜査官が市民射殺 移民取り締ま
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 6
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 7
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 10
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中