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今年2月24日にロシアがウクライナに対して「特別軍事作戦」と称して始めた戦争は世界に衝撃を与えた。日々の戦況から離れて俯瞰することで見えてくるものがあるのではないか。そういう問題意識から今特集では内外の専門家にさまざまな角度からの分析を求めた。もちろん戦争は進行中であり、本特集も夏頃までの状況を前提とした暫定的な考察であるから限界はある。それでも今特集が読者にとって、この不幸な戦争とこれからの世界について考える機会となることを祈りたい。
vol.097
絶賛発売中
経済学は人々の経済活動を研究する学問である。そのため、その研究結果と生活実感は、かなり合致するはずである。しかし、経済学者の多くが同意している定説や命題が世間では正反対の見解が支持を得たり、信じられていることがある。その一方で経済学者の間で意見が対立している学説ほど、世間では広く知られているという悩ましい現象もある。本特集を通じて、経済学が直面するこうしたギャップを少しでも解消し、経済学的視点の面白さが読者に少しでも伝われば幸甚である。
かつて自在に相互乗り入れができたアカデミズムとジャーナリズムは、それぞれの発展とともに分化し、分断を深めてきた。両者を仲立ちしつつ刷新する「アカデミック・ジャーナリズム」を、激変する情報社会環境の中でいかに維持・発展させてゆくか。
2012年5月発行の『アステイオン』76号では、「今、何が問題か」を特集テーマに、新たに発足した編集委員会のメンバー全員が論考を寄せた。 ほぼ10年たった今。編集委員会を再編成したのを機会に、再び「今、何が問題か」を新旧の編集委員の全員が語ることで、改めて「今」を問いたい。
現代の日本を生きる私たちは「アメリカの世紀」に育ち、生きてきた。しかし近年、激しく深刻な党派対立、格差とその固定化、内向きな自国第一主義の台頭など「アメリカの世紀」を支えてきた諸要因は、急激に変化しつつある。「アメリカの世紀」がどのような要素から成り立ち、今後どうなっていくのか。