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猫の鳴き声は人間の赤ん坊の泣き声と似た周波数を持つため、人間は猫の声に反応するようにプログラムされているとロソス教授は語る LYNN WERNER MARSDEN PHOTOGRAPHY

飼い主を見ると不安が軽減

さらにビターリは19年の研究で、猫も犬と同じように、飼い主との間に人間の親子のような愛着を形成する能力があることを示した。そのために使ったのは「安心基地テスト」と呼ばれる手法だ。

具体的には、猫と飼い主を実験室に入れた後、しばらくして飼い主だけ退室させ、2分たったら再び実験室に戻ってもらう。その間の猫の行動を観察するというものだ。

すると約66%の猫が、犬や人間の赤ん坊と同じように、飼い主に愛着があることを示す行動を取った。

まず、飼い主と一緒に実験室に入ったときは、部屋の中をあちこちを探りながら、時々、飼い主のほうに視線を送って安心を求めた。やがて飼い主が退室すると、急に緊張や動揺を示す。

ところが飼い主が戻ってくると、瞬く間に緊張は消えた。

つまり、飼い主に愛着を抱くようになった猫は乳幼児と同じように、自分の世話を主にしてくれる人の姿を見るだけで不安やストレスが軽減されるのだ。

愛着は、重要だが限られた発達段階に形成される。脳の発達に重要なこの時期に人間との接触を与えられなかった猫は、人間との交流に対する抵抗がはるかに強くなる。

猫と人間の絆にとって非常に重要な時期でもあり、家畜化が永続的な遺伝的変化をもたらした数少ない分野の1つだと、ポングラッツは言う。

その期間は野生種の猫で約2週間、家畜化された猫で約2カ月続く。

ポングラッツらが05年に行った実験の目的は、猫の飼い主の大半が日頃から思っている疑問に答えることだった──自分の猫は本当はどこまで理解しているのだろうか?

その答えを探るために研究者たちは、人間や霊長類の発達心理学の分野でよく知られている実験を利用した。

この実験は複数の容器の1つに食べ物を隠してから、動物を部屋に入れて、どの容器に食べ物があるかを当てさせる。その際、研究者は正解の容器を見つめたり、うなずいたり、指差したりなど、さまざまな合図を動物に送る。

合図に正しく反応するためには、動物は頭の中で複雑な計算をする必要がある。このとき、指を差す人が自分を助けようとしていることを理解していると考えられる。

人間の乳幼児がこのような合図に従う能力が発達するのは早くても生後4カ月、おそらく9カ月くらいからで、これは人間のコミュニケーションの発達の大きな節目でもある。

猿やチンパンジーの場合は、徹底した訓練なしにこの能力が発達することはほとんどない。

猫も社会的知性を持つ
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