Balazs Koranyi

[フランクフルト 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した第3・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は、前期比0.4%増と、市場予想を上回った。投資と消費が堅調で、エネルギー高の逆風にもかかわらず底堅さを示したが、借り入れコストの急上昇と急速なインフレが先行きに影を落としている。

非常に高い伸びとなった第2・四半期の0.6%から減速したものの、ロイターがまとめたエコノミスト予想の0.2%を上回った。

前年同期比では1.3%増と、予想の1.1%を上回った。潜在成長率とおおむね同水準だった。

人工知能(AI)、防衛、インフラへの多額の支出が投資を押し上げ、堅調な外需が産業を支えた。家計も高水準にある貯蓄率を引き下げながら消費を続けた。

国別では、ドイツが前期比0.2%増、スペインとオランダがそれぞれ0.6%増だった。イタリアは横ばいで、フランスは0.1%のマイナス成長となった。

ユーロ圏の成長率は米国の半分にも満たないが、イラン戦争が始まった後に示された悲観的な予測をなお大幅に上回っている。

アイルランドの前期比5.5%という突出した伸びにユーロ圏全体の成長率が押し上げられた面もある。

ユーロ圏の主要国の大半で10月に物価上昇が加速しており、域内全体の前年比インフレ率は3.9%以上に跳ね上がる可能性がある。ECBの目標である2%を大幅に上回る水準だ。こうした数字になれば、すでに市場で広がっている12月の追加利上げ観測が一段と強まる。

追加利上げは成長をさらに抑制するが、欧州中央銀行(ECB)が30日に公表した調査では、インフレ期待が大幅に上昇しており物価上昇率が目標に戻るのは28年になる可能性が示された。ECB当局者も追加利上げの可能性を指摘した。

しかし経済指標は高インフレがまだ二次的波及効果を生んでいないことを示している。労働市場が比較的軟調なためとみられる。

8月の失業率は6.5%で横ばいだった。ただ、過去1年の大半にわたり緩やかに上昇しており、24年終盤に記録した過去最低の6.2%を上回っている。

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