プログラミング言語PHPの深刻な脆弱性が公表されたことを受け、欧州各地の政府機関などが21日、予防措置としてウェブサイトを停止した。世界各地のサイト運営者がシステム保護に追われている。
PHPの開発者チームは21日、ソフトウエアに長年潜んでいた脆弱性が人工知能(AI)を使って発見されたことを受け、緊急の修正プログラムを公開。全ての利用者に対し「直ちに更新することを推奨する」とした。
テクノロジー企業は、一部のハッカーが既に脆弱性を悪用していると警告している。サイバーセキュリティーの調査やインシデント対応を手がけるTLP:Blackの共同創業者コスティン・ライウ氏は、AIが「悪用競争」を加速させていると指摘。次の段階では「インターネット上の脆弱なウェブサーバー全てに対する大規模な侵入」が起きる恐れがあると述べた。
世界各地のサイバーセキュリティー当局は、PHP利用者に対し、直ちに更新するか、修正プログラムを適用できるまでウェブサイトを停止するよう呼びかけた。
インターネット情報調査会社センシスのデータによると、260万台のホストのうち約150万台が、修正版のないバージョンのPHPを稼働させていると報告している。
オランダのサイバーセキュリティー当局自身もサイトをオフラインにした上で、脆弱性を踏まえた予防措置だと説明。オンライン百科事典ウィキペディアの運営団体も、安全に修正プログラムを適用できるまで一部のシステムを停止したと明らかにした。大規模なオンライン図書館「インターネット・アーカイブ」も、対応のため一時的にオフラインになったと説明した。
各国首脳も対応に言及した。オランダ首相は状況を注視していると述べた。高市早苗首相はXへの投稿で、運用中のサイトがPHPを使用しているか確認し、新たな修正プログラムを適用できるよう準備してほしいとサイト運営者に呼びかけた。