ベトナム戦争とは異なる点は?

今度の戦争はどうか。トランプは6月半ばにイラン側と恒久的な戦闘終結に向けた「覚書」を交わしたが、その時点でアメリカが開戦当時と比べて弱い立場にあったことは間違いないし、そもそも主要な戦略的目標は達成されていなかった。

軍事のレベルでも、例えば1990年の第1次湾岸戦争と比べてみれば違いは明らかだ。あのときはクウェートに侵攻したイラク軍をあっさり追い返し、アメリカの軍事力を世界に誇示することができた。

今度のイラン戦争でも、米軍の武器・兵器の優位性が揺らぐことはなかった。しかしその備蓄の少なさが露呈し、果たしてイラン以上に強力な国を相手に戦い抜けるのかという疑問が浮上している。

戦争では、始め方と同じくらい終わり方が重要になる。ベトナム戦争の場合、敗北後のアメリカはほとんどベトナムに関与せず、より戦略的に重要な地域に注力すればよかった。今度はどうか。世界各国が脱石油にシフトし、一方で米国内の原油産出量は豊富だから、これを機会に中東から手を引こうと考える向きもあるだろうが、ベトナムのときほどあっさり撤退するわけにはいくまい。

今の世界経済は、70年代とは比較にならないほど相互依存を強めている。そして今の湾岸地域はグローバルなサプライチェーンで、当時のインドシナ半島と比較にならないほど重要な役割を担っている。化石燃料だけでなく、ヘリウムや肥料、アルミニウムもある。

アメリカはどう対処すればいい?
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