Tom Polansek
[シカゴ 17日 ロイター] - 米穀物商社大手カーギルは17日、労働組合員による投票で労使紛争の終結が決まり、4月から停止していた西部コロラド州フォートモーガン工場の牛肉生産を9月に再開すると発表した。
米国の牛肉業界は今年混乱が続き、肉牛価格が過去最高水準まで上昇する一方で、国内の牛の飼養頭数が75年ぶりの低水準に落ち込んだ。食肉加工各社は、牛の調達コスト上昇が牛肉価格の上昇を上回るペースで進んでいることから、牛肉事業で損失を計上し、一部工場の閉鎖にも踏み切っている。
こうした中でカーギルは5月、フォートモーガン工場の約1700人の従業員への給与支払いを停止。同社は賃金を巡る対立を受け、1カ月前から同工場での牛のと畜作業を停止していた。
カーギルによると、従業員は24日ごろに職場へ復帰し、と畜作業は9月7日の週に再開される見通し。
労組幹部の話では、組合員はこれまで拒否していたカーギルの契約案を圧倒的多数で受け入れた。労働者側は5年契約の4年目と5年目の賃上げ幅の改善を求めていたという。
同幹部は「期待していた内容の合意ではなかった。しかし組合員は働いて生計を立てている。将来への不安は誰もが感じていた」と述べた。
カーギルは、従業員が新たな労働協約を受け入れたことを歓迎すると表明した。同社と、今年に入り別の労使紛争を解決した同業大手JBSは、ともに従業員側のさらなる賃上げ要求に慎重な姿勢を示していた。
労組幹部は、新協約の初年度には基本時給が合計で1時間当たり1.40ドル引き上げられると説明した。カーギルによれば、同工場の基本時給は2018年の15.35ドルから23.50ドルへ上昇している。
幹部は「業界が現在厳しい状況にあることは理解している。4年目、5年目に業界の収益が改善すれば、その恩恵を労働者にも還元してほしい」と語った。