Kentaro Okasaka

[東京 13日 ロイター] - 8月のロイター企業調査で、AI(人工知能)サービスの利用状況を聞いたところ、6割が一部の部門などでの限定的な利用にとどまっていると回答した。一方、過半数が今後1─2年でAIサービス関連の予算を増やす見通しと答えた。

調査は7月29日━8月6日に実施。発送企業510社のうち219社が回答した。

AIサービスに支払う料金が売上高に占める比率を質問したところ、全体の52%が「0.5%未満」(試験的な導入段階など)と回答した。「0.5─1%未満」が12%で、「利用していない」も32%あった。

実務面でAIサービスを利用しているかどうかについては、「一部の部門などで限定的に利用」が60%で最多だった。「全社的に稼働させ、事業の中核機能として定着」は16%、「実務導入の判断はこれから」は18%だった。「導入は検討していない」は6%だった。

自由回答で具体的な活用事例を聞いたところ、米マイクロソフトのAIアシスタント「コパイロット」を利用しているとの記述が目立った。資料や議事録の作成のほか、「契約書類のリーガルチェック」「分散したデータの集積や分析」(建設・不動産)、「ソフトウエア開発の効率化」(電機)、「生産ラインの最適化に向けた活用試行」(金属・機械)、「トレンド分析や競合分析」(サービス)などの事例が挙がった。

「事務処理業務では活用しているが、設備へのAI導入は検討中」(輸送用機器)との回答もあった。

一方、AIサービスに関する今後1─2年の予算見通しについては、「未定」が31%で最多だった。「前年比1─10%未満増」が30%、「10─50%未満増」が21%、「50%以上増」が4%、「横ばい」が14%だった。「前年より減額」は0%だった。

AI活用を巡っては、5月のロイター企業調査で、市場が立ち上がり始めた「AIロボット」の導入状況を聞いたところ、人手不足などを背景に、導入済みまたは導入を計画・検討しているとの回答が3割超に上った。計画を含めた活用場面では「生産」が71%と最も多く、次いで「危険を伴う環境」が19%、「接客」が11%だった。

日銀は7月の「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、AIは「経済社会で一段と浸透し、労働者や企業の適応も進む中長期でみれば、生産性上昇を通じて物価押し下げ圧力をもたらす」と指摘しつつも、短期的には「投資ブームによる総需要拡大効果の方がまさり、物価押し上げ圧力として働くと考えられる」と指摘している。

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