<重鎮が長期政権を築いてきたかつてのイギリスと異なり、近年は英首相の頻繁な交代劇が起こっているが、そのせいで次々発生している「一代貴族」とは…>

イギリスではここのところ、非常に頻繁に首相交代劇が起こっている。

これが偶然なのか、それともイギリス政治の機能に大きな変化が起きているのかは、はっきりしない。

ブレグジット(イギリスのEU離脱)の複雑さに加え、新型コロナウイルスのパンデミックの衝撃が要因だったことは明らかだが、理論上は、こうした出来事のおかげでたぐいまれなる賢明な政治家の台頭が促され、長期政権を築くという展開があってもよかったはずだ。

かつてのイギリスでは、指導者が「回転ドア」のごとく交代する国々に対してあきれ顔で首を振る向きが多かった。僕は子供の頃、百科事典に載っていた戦後イタリアの首相一覧を見てウケたのを覚えている。2年未満で辞めた首相があまりに多く、中には数カ月しか続かなかった首相もいた!

この10年余りで7人目の首相に

僕の青少年時代、マーガレット・サッチャー英首相はあたかも政権の座に君臨し続けるかのようだった。在任期間は11年半。ジョン・メージャーがその後を継いで6年半、続くトニー・ブレアは10年。ゴードン・ブラウンを加えても、30年間で首相は4人だった。

区切り方を少し工夫すれば、イギリスは近いうちに、この10年余りで7人目の首相を迎えることになる。デービッド・キャメロン政権末期から数えれば、テリーザ・メイ、ボリス・ジョンソン、リズ・トラス、リシ・スナク、キア・スターマー、そして間もなくアンディ・バーナムが続く(多分)、というわけだ。

元首相が指名する一代貴族って?
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