ロンドンを除く英国で1位の投資先

ローンチパッド社の選択は、英国各地の地域拠点を選ぶ企業が増えている流れとも一致する。デンマークのロボティクス企業ユニバーサル・ロボットは、現地製造業への支援と地域のロボティクス産業集積の強化を目的にシェフィールドに拠点を開設した。

米半導体大手AMDは、5G無線技術の研究開発を担う施設をエジンバラに設けている。さらにグラスゴーでは、米航空スタートアップのゼロアビアが水素電気パワートレインを製造する大規模工場を建設している。

コンサルティング大手EYが2025年に公表したデータによると、前年の英国への対内直接投資案件の約6件に1件がスコットランド向けだった。スコットランドは、ロンドンを除けば英国で最も海外企業の投資を集める地域となり、その地位を10年連続で維持している。また、アバディーン、エジンバラ、グラスゴーなどの都市も、ロンドン以外で外国直接投資案件が多い英国の都市ランキングでトップ10入りしている。

スコットランド政府のイノベーション・テクノロジー・高等教育担当相ベン・マクファーソンは、投資先としてのスコットランドの魅力を以下のように説明した。「26.4ギガワット分の再生可能エネルギー発電能力の開発計画があり、人口規模を考えれば欧州でも有数だ。こうしたエネルギー基盤は、新たな技術開発を支え、投資を呼び込む大きな強みになる」

スコットランドがAI研究で長い歴史を持つことにも言及した。1963年、ドナルド・ミチー教授はエジンバラ大学に欧州初のAI研究グループを設立した。「これにより、エジンバラ大学はスタンフォード大学に次いで、世界で2番目にAIを研究分野として扱う大学となった。その歴史をさらに発展させたい」と、マクファーソンは語る。

さらに、「住宅や医療、水道といった公共サービスを責任ある形で提供してきたスコットランドは、暮らしやすく、ビジネスに適している」と述べた。その歴史が公共への信頼を支えており、それこそがAIを社会全体の利益のために導入・活用する上で欠かせない基盤だと強調した。

激化する企業誘致競争
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