[文昌(中国) 10日 ロイター] - 中国は10日、通信衛星「中星4B」を搭載したロケット「長征7号A」の打ち上げに失敗したと発表した。中国海南島の文昌宇宙発射センターから離陸した直後に異常が発生したという。
国営新華社通信によると、ロケットが打ち上げられたのは北京時間の同日午後8時2分(日本時間午後9時2分)。ミッションは失敗し、原因については分析・調査中とした。中国国家航天局(CNSA)はコメント要請に直ちに応じなかった。
米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天文学者、ジョナサン・マクドウェル氏は、打ち上げの映像から、ロケットは比較的低い高度と速度で完全に破壊されていることが分かり、ペイロード(搭載物)も破片も軌道に到達しなかったことを意味すると述べた。
現場にいたロイターの記者によると、打ち上げ後に夜空の高い位置で閃光(せんこう)が走り、その後、複数の光る破片のようなものが見えたという。
長征7Aの打ち上げ失敗が確認されたのは、2020年3月の初飛行以来初めて。同ロケットは21年に運用を再開し、その後は一連のミッションを成功させてきた。
今回の失敗を巡り、調査から共通の部品、製造、または文昌の打ち上げ運用に関わる問題が特定されれば、他の中国製ロケットの打ち上げについても調査が実施される可能性がある。中国は文昌で無人月面探査機「嫦娥7号」の準備を進めている。中国当局は「嫦娥7号」の打ち上げを2026年後半に予定していると正式発表しているものの、観測筋は今月下旬にも打ち上げが行われる可能性があると指摘している。同ミッションで使用される「長征5号」ロケットと宇宙船は既に発射場に到着している。