村上春樹が開いた言葉の世界

──山田先生が医師を目指したきっかけやキャリア観に影響を与えた本があれば教えてください。

実は3歳のときには、医師である父の影響で医師になろうと決めていました。本を読んで導かれたことはないものの、気づいたら目指していたという点で、医師になるのは運命のようなものですし、今も天職だと感じています。

ただ、私が医者として本を書くようになるとは想像していませんでした。子どもの頃は、数学は得意だけれど国語は苦手だったんです。

文章を書くことに影響を与えた本といえば、村上春樹さんの著作が思い浮かびます。学生時代に、当時出ていた村上春樹さんの本をすべて読みました。彼の文章表現そのものに惹かれたんです。たとえば、たった5秒の出来事を20ページもかけて描写する。文字の力でこれほど人を引き込めるのかと衝撃を受けました。

その影響もあってか、大学1年生のときにブログを始めて、2年間、毎日書き続けたんです。そのブログサービスのアクセスランキングで1位になったので、それを維持しようという切迫感が原動力になっていたと思います。あの2年間で「インプットをアウトプットに変える力」が身につきました。その積み重ねが、医師として本を書く仕事につながっています。

「信頼できる医師」探しは恋人探しに似ている
【関連記事】