また、目と耳は脳に信号を送るアンテナです。アンテナが鈍ると、脳に届く刺激が減り、脳の働きが衰えていく。だから、耳や目を大切にすることが予防につながります。

最近は、イヤホンで大音量の音楽を聞く若い人が増えています。電車内だと騒音を打ち消すために、さらに音量を上げる。これは耳にとって大きな負担で、将来の難聴と認知症リスクを高めてしまう。耳はまるで消耗品のようなものです。すり減ると元には戻りません。

──若い年代だからこそ、認知症対策として気をつけておいたほうがよいことはありますか。

40代が陥りがちなのは、人間関係が仕事中心になり、仕事以外での友人との関わりが減ることです。すると、引退して70歳前後で急に孤独になり、家に引きこもってしまう人も多い。すると、脳を使う機会が減り、認知症が一気に進むことも少なくありません。今のうちから、仕事以外の友人、近所付き合いなどを大切にすることをおすすめします。

なぜ、20代・30代の大腸がんが世界的に増えているのか?

──最近、若い人のがんが増えていると聞きます。特に気になる傾向はありますか。

世界的に問題になっているのが、若い世代の大腸がんの増加です。20代、30代で特に病気がなかった人に、進行した大腸がんが見つかるケースが増えています。私自身も臨床で感じてきました。

これは、喫煙のようなわかりやすい原因があるわけではなく、私たちがこの数十年で新しく接するようになった何かが影響しているのではないかと考えられています。たとえばマイクロプラスチック。ペットボトル飲料を飲むと微細なプラスチックを摂取していることになります。腸はそれに常に曝露されているので、これが大腸がん増加の一因かもしれないといわれても、あまり驚きません。

「座りっぱなし」ががんのリスクを高めるって本当?
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