テキサス州北部に住むエリカ・オレンスキーの自宅はいつもにぎやかだ。幼い男の子が2人いるから野球のバットやリュック、自転車が散らばっている。ここまでは普通だが、普通と違うことがある。

息子の1人オーガストは2019年5月、生後5カ月で悪性脳腫瘍と診断された。以来6年間、自宅はプライベートの集中治療室になった。

といっても完全なプライベートではない。プロの医療スタッフが交代で24時間、必要に応じて気管切開や胃ろうなどの処置を行う。看護師は毎日午前7時と午後7時に到着。理学療法士、作業療法士、言語療法士のチームも補強した。

オレンスキーがこの体制を始めた当時は特定の呼称はなかった。だが、コロナ禍による医療逼迫を受けて普及し、現在は「在宅入院」と呼ばれている。年齢に関係なく、重篤な患者がかつては医療機関以外では受けられなかった高度な医療を自宅で受けている。

オーガストの場合、家族や医師たちは何が最善かを考え、回復に最適な場所が病院とは限らないとの結論に達した。

約5人に1人が「白衣高血圧」
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