蚊が媒介するフィラリア症が、アメリカ全土でこれまで安全と思われていた地域にまで拡大している。自分たちは大丈夫という飼い主の認識は誤っているかもしれない。

フィラリア症の発生状況を表す最新版のマップは、動物病院や保護施設から報告された2025年のデータをもとに、アメリカ犬糸状虫学会(AHS)がまとめた。感染率が上昇し、従来からの発生地域を大きく越えた新たな地域で症例が集中している現状を見せつけている。

「もはやフロリダ州だけの問題でも、南東部だけの問題でもなくなった」。フロリダ州ジャクソンビルの獣医師セス・コルマンは本誌の電子メール取材にそう指摘した。

フィラリア症の症例数は、今回初めてテキサス州が最多となり、次いでルイジアナ、アーカンソー、ミシシッピ、サウスカロライナ、テネシー、アラバマ、ノースカロライナ、フロリダ、ジョージアの各州が続いた。特に症例が集中している地域では、動物病院1軒あたり年間100例以上のフィラリア症が報告された。

一方で、新たに懸念が浮上したのはカリフォルニア、コロラド、ウィスコンシン、バージニア、メーン、ワシントン、アイダホ、ネバダ、ワイオミングの各州で、それぞれ報告数は動物病院1軒あたり約6~25例。3年前に比べて感染数が急増した州もあり、動物病院1軒あたりの報告数は、3年前の1例未満から、今回は3~5例に増えていた。

この地図が飼い主に伝えようとしていることは明らかだとコールマンは言う。「蚊がいる所にはフィラリアの危険がある」

フィラリア症は蚊が媒介する寄生虫の犬糸状虫が引き起こす疾患で、重症化すれば死に至ることもある。犬の体内に入り込んだ寄生虫は心臓や肺、血管の中で成長し、咳や呼吸困難、心不全、臓器損傷などの症状を引き起こす。

犬糸状虫学会によると、フィラリア症は大部分が予防可能だが、アメリカ国内では100万頭以上が感染していると推定され、全50州で症例が確認されている。

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