看護師にとっても自宅のほうが患者と向き合う時間を確保できる

患者側も在宅ケアで経済的な恩恵を期待できる。小児科の入院患者19万5000人以上を分析した20年の研究によれば、病室代は入院費の52.5~70.3%を占めるため、食費など医療以外の費用を抑えられる点はかなり大きい。

このプログラムの利用患者は再入院が減り、ケアの質や全体的な患者体験の向上が報告されていると、エド・バノス社長兼CEOは本誌に語る。

「当院が患者満足度の上位75%に入っているのは在宅入院プログラムと関連があると思う。患者や家族も退院できて大喜びだろう。看護師にとっても自宅のほうが患者と向き合う時間を確保できる」

イリノイ州ピオリアのOSFヘルスケアは、医療スタッフも訪問を楽しんでいることに気付いた。

「開始当初はうまくいきすぎて現実とは思えなかった」と、オンライン診療部門のトップ、ポール・ムーツ医師は言う。

「シナモンロールを作って『一緒に朝食をいかが?』と患者の家族がスタッフに誘ったりする」

コロナ禍以降、スタッフの燃え尽き症候群や医療従事者への暴力が増えるなか、こんなことは珍しいとムーツは言う。「歓迎ムードは看護師たちにとっては久々だと思う」

地域の医療行政が遠隔医療へ
【関連記事】