自宅で過ごした時間が家族の支えに(写真提供:エリカ・オレンスキー)
自宅で過ごした時間が家族の支えに(写真提供:エリカ・オレンスキー) ERICA OLENSKI

自宅で最期を迎えられたことは「大きな勝利だった」

在宅ケアの功績は技術だけではないと、ブルック・ヘルスのニッシムは言う。

看護師と「つながっている感覚」と、自らの健康状態を継続的にモニタリングされていることが、患者に心理的な安心感を与えるのだ。患者はネットで検索したり救急外来に駆け込んだりしなくても、必要なときに相談できる相手がいて、専門家が常に自分の状態を把握している。

「その情緒的な空白が埋まることで、安心する」とニッシムは言う。

在宅入院プログラムには、従来の病院環境では得られない利点もある。オーガストは幼稚園に通い、家族に囲まれて過ごすことができた。

また、気管切開チューブが気道に入っていたため、小児病棟で蔓延しやすい感染症にとりわけ脆弱だったが、入院せずに過ごせる年が増えるほど生存の可能性も高まった。

25年6月26日、オーガストは病状が進行して亡くなった。当時の状態を踏まえれば、自宅で最期を迎えられたことは「大きな勝利だった」とオレンスキーは言う。ささやかな恵みもあった──友達になった看護師たち、家族が自宅のベッドで眠る夜。

「あの経験を自分たちなりにここまでコントロールできたことに、心から感謝している。私たちにとって魔法のような特別だった小さな出来事がたくさんあった。それがこれから彼の物語になっていく」

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